『あぁぁ…』



先日の飲み会で何かをやらかしてしまった事は間違いない桜です。

実のところ飲み会が始まって少ししてから全くと言っていいほど覚えてません。

真選組の隊士さん達の態度があきらかに違う事が何かあった事を物語っていてため息を吐く。



『あー…本当何しちゃったのー…』


誰に聞いてもはぐらかされたり目を反らされたり…。

近藤さんに至っては震えていたし…。


そう言えば前に居た世界で仕事仲間に酒は飲むなって散々言われてたっけな…。

なんて思い出しながら万事屋の扉を開けた。



『ただいまー………あれ?』


シンと静まった家の中…。

いつもなら神楽ちゃんの元気な声が聞こえるんだけど…


『…?』


不思議に思いながら居間に入れば机の上に紙が一枚。


“今日は仕事が入ったから帰るまでババァの店にでも行って待ってろ”

の文字…。


『…そっか、珍しくお仕事か』


一人呟いて少しだけ寂しくなりながら小さく息を吐く。

着替えてから行こうかな…というか何でお登勢さんの所?どこまで過保護なんだ、あの天パ…。


『んー…ま、いっか』


うん、と一つ頷いてから着替えを済ませて万事屋を出て一階のスナックお登勢に向かった。

ガラガラと音を立てながら扉を開け顔を覗き込ませて店内の様子を伺う。


「いらっしゃい。話は銀時から聞いてるよ。」


笑って出迎えてくれたお登勢さんにホッとしながら私は店内に入る。


「ヨクキタナ、小娘」


猫耳おば…キャサリンさんが他のお客さんの相手をしながら話しかけてくれた。


『あ、はい』


今失礼ナ事考エテタロ!なんて声を背後に聞きながらどうぞとたまさんに促されるままにカウンターに座った。






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