あぁ、時間は昼を過ぎました…。

あれから全隊士の洗濯を始めた私ですが……


『ウフフ…終わらないぃぃいい!!』


何!?何なの!?

なんでこんなに洗濯物が溜まってるのォォオオ!?



『はぁぁ……お腹空いた』


明日からお弁当……あ、お金無いんだった…。

なんて考えてたら後ろからポンと肩を叩かれる。


「大丈夫?」


さっ……退ぅぅう!!


『ジミ…山崎さん…もうダメです、お腹空きました、死にます。』

「えっ、今地味って」

『被害妄想ですか、やめてください』

「ええぇ!?じゃなくて!」

『…!』



山崎さんをからかうの楽しいなーなんでボーッと考えてたら差し出されたおにぎりに思わず涎が出そうになった。

危ない危ない…。



「はい、一緒に食べない?」

『え、山崎さんが作ったんですか?』

「そうなんだよ、食べる?」

『食べます!いただきます!!』


わ、お…美味しい…。


『美味しいですよ!山崎さん!』

「あはは、良かった」


地味なんだけどすっごく美味しい……あー…幸せ…。

そうだ、ずっと気になってたあの事を聞いてみよう。


『ね、山崎さん…聞いていいですか?』

「え?な、何を?俺で答えられる事ならいいんだけど」


私はおにぎりを食べながら山崎さんを見つめる…。

心なしか山崎さんの顔が赤くなった気がするのは気のせいかな…?気のせいか。


『山崎さんは皆さんの事どう思ってるんですか…?』

「皆さん…局長達の事かな?」


私は黙って頷いて山崎さんの言葉を待つ。


「局長は相変わらずバカでストーカーだし、副長はマヨラーで鬼だし、隊長はドSだけど…」

『だけど…?』

「…あの人達の魂は凄く真っ直ぐなんだよ」

『…!』


風が吹き抜けた…気がした。

山崎さんの目はいつになく真剣で、あぁ…本気で彼らを慕ってるんだってわかる。

かっこいいと思った。



『意外だなぁ…』

「え?な、何が?」


貴方にもかっこいい一面があるって事ですよ。

という言葉をおにぎりと一緒に飲み込んで立ち上がった。


「…!」

『さ、仕事仕事!』


真選組の役に立てるように頑張るぞ!



(あ、退さんって呼んでいいですか!?)
(え!?あ、是非!)



→後書

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