「まぁ気楽にしてくれ!」
豪快に笑うゴリラさん…
「俺は真選組の局長をやっている近藤勲だ。」
「俺は沖田総悟でさァ。総悟って呼んで下せェ」
『あ、はい。私は緋寒桜です』
「いやぁ、トシがこんな美人な人を連れてくるとは」
『そんな…私はお礼に来ただけなんで…』
「そう謙遜しないでくだせェ。桜は美人ですぜ?」
『そ、総悟くん…ありがとう』
総悟くんは目がやられてしまってるみたいだ…
私が美人…?
有り得ない。
全く…美人と言うのはお妙さんみたいな人の事を言うんだっての…
「所で桜殿はトシとどういう関係なんだ?」
「お、オイ。何言って…」
「やっぱり土方さんはムッツリでさァ。満更でもねぇ顔しやがって…本当死ねよ土方」
「今死ねっつったろォォ!!」
『え…と、この前スーパーでマヨネーズ譲って貰って…家まで送ってもらったんです』
「トシがマヨネーズを…!?」
「マジでか」
『…?はい』
「んだよ…?」
ゴリラさ…近藤さんと総悟くんは私と土方さんを交互に見る。
そして2人は顔を見合わせるや否やすぐさま外へ駆け出していった。
「『え…?』」
「近藤さん!槍はまだ降ってやせん!」
「いや、今から降ってくるかもしれん!!今のうちに屋根の補強作業に…」
「ってそりゃどういう意味だコラァア!!?」
『あは…はは』
苦笑いもそこそこに私はお茶を啜った。
やっぱり私はこの世界が大好き。
前の世界に居たくないと強く願ってた。
前の世界はこの世界以上に汚れた世界で…
私は強くこの世界に居たいと願った。
→後書
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