更新履歴・日記



暗殺者とカフェ店員
萌え 2018/09/03 22:51


・ゾル兄さん
・黒の組織でアルバイトしてない
・旅館でバイトするも事件に巻き込まれ最終的に辞める羽目になったら何故かポアロの店長に拾われた感じ(長い)
・そんな感じの状況でコナン君とちらっと顔合わせだけ





 初めて顔合わせした梓さんは、ポアロのエプロンが似合う可愛らしい女性だった。同時にお調子者の気がある彼女は、俺の参入に対してミーハーな喜び方をした。

「またイケメンが増えるんですか! 集客力がアップしそう!」

「基本的には安室君と入れ替わりのシフトになるよ」

「素敵!」

 そう告げるオーナーに、梓さんは前向きなんだか斜め上なんだか分からないセリフを返す。なお、この時点で俺はポアロではまだ安室さんと顔合わせしていない。彼は本業()が忙しいのだろう。トリプルフェイスなんて俺には絶対真似できない。と思っていたら、そういえば俺は教師・暗殺者・フリーターというトリプルフェイスであった。……嘘です別に人格使い分けてないですただの職歴です。ガチの潜入捜査官と並べるとは死んでも思えない。

「これでいつでもイケメンが拝める喫茶店になりましたね!」

「それ喫茶店のジャンル間違ってません?」

 米花町というよりは池袋とか秋葉原にありそうな感じで。しかし、ノリノリの梓さんと店長にその声は届かなかった。恐らくこの分だと、“安室透”も笑顔で黙殺する。内心で何を思っていようと。

 こうして犯罪魔境都市米花町に、場違いなイケメン喫茶(仮)が爆誕してしまったのであった。セコム力的にも公安エースと暗殺者という場違い感がとてもヤバい。米花町で生き残るにはちょうどいい戦闘力かもしれないが。ちなみに戦闘力が高いだけで防犯力はない。犯罪はどこであろうと起こる時は起こるのである。だって米花町だから。確かポアロでも殺人事件が起きていた気がするし。しいて言えば事件の凶悪化が防げる程度だろう。

 しかしながらイケメン喫茶に喜ぶ梓さんは、イケメンのせいでネットでの炎上に怯える可哀想な店員さんでもあった。彼女はバイト初日、俺に対して至って真面目な顔で「あ、一定以上近付いたり、思わせぶりなセリフを言ったりしないでくださいね! JKに炎上させられます!」と告げたのである。こうして(異世界だからそもそもあり得ないが)喫茶店ポアロでの俺のラブロマンスフラグは、初日で容赦なく無残に折られたのである。

 やがて梓さんの読み通り、俺は喫茶店に訪れるJKの間で人気のイケメン店員となった。自分で自分をイケメンと評するのは恥ずかしいが、客観的に見て前世の顔とは比べるべくもなく整っているのは間違いないし、モテる自覚もある(本命からモテるかどうかは考えてはいけない)。そのうち安室さんと俺は、甘いあむぴとクールなるーくんというセットで認知されていた。いやまあ、外見はそうかもしれないが……恐らく中身は真逆である。シビアな仕事人間降谷とへたれな数学教師ルイだ。え? お前は暗殺者ゾルディックだって? あれは副業です。あと地味にるーくん呼びはやめて欲しい。違うルークと被るので。彼はいいツンデレだった……。

 ともかく、ポアロでコナンと鉢合わせしたのはそんなある日のことだった。紅葉のような可愛らしい手に500円玉を握り締めた紅顔の美少年は、店内に入るなり出迎えた俺に青い目を丸くした。一世を風靡した大女優の血は、きょとんとした表情すらやたらと輝かせる。恐ろしいぞ藤峰有希子。父親の工藤優作はちっとも可愛らしくないので、これは母親の血と子どもの力だろう。

「えっ……類さん?」

「お。久し振り、コナン君。元気そうだね」

 俺が軽く片手を上げて見せると、大きな目を瞬かせたコナンがこっくりと頷く。こうしてみると彼はとても小さい。俺が軽々と跨げるくらいには小柄だ。その体格でエンジンフルスロットルのスケートボード乗り回すのだから江戸川様はヤバい。道路交通法も虫の息だ。そして俺は銃刀法に水面下で喧嘩を売っている。

「うん、ボクは元気だけど……旅館のアルバイトしてなかった?」

「今はポアロのアルバイターに転職したんだよ」

 人間関係が取っ散らかって居づらくなったので辞めました、とは小学生相手でも高校生相手でも言いづらい。そして、物語の外からならば「オメーが来たから殺人事件が起きたんだよ」と言えるが、現実として目の前に立っている少年にそんな暴言を吐けるはずもない。世界外の軽口や心の中だけならともかく、米花町の死神とは本人には絶対言ってはならない言葉である。思うのは自由だ。

 コナンは慣れた様子でカウンターに座ると、「えーっと」と子どもらしい声で逡巡する。小さな手の平の中で転がされる500円玉。きっと、小学生にとってはとっておきの硬貨。ドリンクメニューをうろつく視線。俺は少し考え、口を開いた。彼は小学生だが中身は男子高校生。何を好むだろうか。

「コーヒーでも飲むか?」

「うん! ……あ、いや」

 当てずっぽうで提案するとコナンは嬉しそうに頷き、一瞬後に「しまった」と言いたげな顔をした。この少年、コーヒーが好きらしい。俺と同じようで気が合いそうだ。しかし子どもらしくはないだろう。子どもの鋭敏な舌は苦みを強く感じやすく、コーヒーなど苦い飲み物は好まれないのが普通だ。結構ポーカーフェイスができない主人公だな、と内心で微笑ましく思いながら俺は告げた。

「俺もコーヒーが好きなんだ。香ばしい匂いが落ち着くっていうか。そんなに銘柄に詳しいわけじゃないけどな」

「そ、そうなんだ〜。ボクもコーヒーの香りは好きだよ!」

「気が合うな。オーナーの淹れたコーヒーは美味くておススメだ。俺はホットが好きなんだけど、コナン君はどっちが好き?」

 コナンは上目遣いで俺を見上げる。少しの不安と、疑いと、期待を込めて「……アイスかな」と答える。

「最近、オーナーがデカフェっていうのを始めたんだけど試してみないか?」

「うん!」

 今後は躊躇われなかった。俺はにっこりとして「了解」と返事をして、キッチンの奥にいるオーナーにアイスコーヒーを注文した。

 俺が食器を洗っていると、コナンは機嫌良さそうに細い足をぶらぶらと揺らしながら、カウンター越しに俺に話しかけてきた。

「類さん、優しいね」

「うん?」

「カフェインレスのコーヒーを始めたから、勧めてくれたんでしょ?」

 当然というかなんというか、コナンはデカフェの意味を正確に知っていたらしい。せっかくなら好きな物を飲ませてやりたいのが人情だが、幼い体でカフェインを摂取するのはあまり良くないので、俺はそれを気にしなくていいものを勧めたのだ。カフェインを取り除く工程で味や香りの成分まで抜けてしまうことも多いのだが、それは諦めるしかない。舌が肥えていれば物足りなさを感じるかもしれないが、飲めないよりもずっとマシだろう。

「でも、どうしてボクにコーヒーを勧めてくれたの?」

 俺は一言目でコーヒーを勧めてきたので、気になるところだろう。だが言い訳は用意してあるので問題なかった。

「物欲しそうな目でコーヒーのところをちらちら見ていたから、オレンジジュースよりもそっちが飲みたいのかと思って」

「うっ……」

 そう答えると、コナンは白い頬を染めて目を逸らした。やっぱり子どもは可愛い。中身は高校生だが、そちらであっても子どもは子どもであるし。

 洗い上げた食器を全て水切り場に置いたところで、オーナーから渾身のアイスコーヒーが届く。どうして渾身なのかと言えば、「美味くておススメと言われたから」とのこと。そんなコーヒーを目の前に出してやると、コナンは目を輝かせてストローを突き刺し、口にしてからさらに目をキラキラとさせた。うん、やっぱり子どもは可愛い。

「うめー! これ、普通のアイスコーヒーと比べても遜色ないよ!」

 普通の小学生は“遜色”など使わないとか、他のコーヒーを常飲しているのかとか、そういう野暮なことは言わない。キッチンの奥でコナンの声を聞いたオーナーがへらへらと相好を崩している。最近、料理上手の株を安室さんに奪われがちだったため、褒められて嬉しかったらしい。……ただ、デカフェの仕入れをオーナーに提案したのはその安室さんなんだよなぁ。俺はその悲しい真実をそっと胸の内にしまっておくことにした。



+ + +



・車に乗った犯人を追跡したいコナン君
・やべえスケボーがない
・そうだハルクの力を借りよう←今ここ





 コナンの、子どもの足では追いつけない。ならば大人――それもとびきりの狩人の足を借りればいい! コナンはポアロに飛び込んだ。ポアロには今、頼りになる大人が二人いる。そして彼らは基本的に交互にシフトに入っているため、ほぼ確実にどちらか一方とコンタクトが取れるはずだった。そしてコナンの予想通り、かつ狙い通りの青年がエプロン姿で給仕をしていた。

「類さん、力を貸して!」

「え? 俺?」

 ぱちり。不思議な氷の色をした瞳が瞬きを一つ。たったそれだけの時間で青年――類(るい)は驚きの表情を消して、カウンターの向こう側にいる梓に振り向いた。

「ごめん、梓さん。俺、コナン君にちょっとテイクアウトされてきます」

「えーっ!? 類さんまで安室さんみたいなことするんですかー!?」

「アイドルタイム中には戻ってきますから」

 類は手早く脱いだポアロのエプロンを丸めながら休憩室へ投げ込み、素早く踵を返す。コナンの要請に応えるからには何を求められているのか想像できているだろうに、彼はそんなことを梓に告げて店を出た。すぐに済むことだと思っているのか、“自分ならすぐに終わらせられる”と思っているのか。どちらでもいい。今は速度重視だ。

「それで名探偵君。俺はどうすればいいのかな?」

「あの黒いワゴン車の男を追跡して!」

「了解」

 コナンは、50mは先の曲がり角で消えかけているワゴン車を指さす。ほんの一瞬、切れ長の双眸を細めた彼は、あっという間に左腕一本でコナンを抱き上げた。コナンは同じ小学一年生の中でも小柄とはいえ、18sはある。決して軽いわけではないのだが、ぬいぐるみのようにさらっと持ち上げられると動揺する。そういえば安室にも赤井に向けてコナンを投げ渡してもらったことがあるので、ポアロの男性店員は腕力が採用基準にあるのかもしれない。冗談だが。

(すっ……げぇ!)

 コナンを抱えたまま類が走り出す。顔面に叩き付けられる風で大きくずれた追跡眼鏡を片手で支え、コナンは内心で悲鳴とも歓声ともつかない声を上げた。反射的にもう一方の手で掴んだ類の首筋から伝わる脈動は至って正常で、この程度の運動は彼にとって準備運動にもならないことが分かる。さすがは体力面で安室(ゴリラ)を越えた類(ハルク)。山道でもヤバいと思っていたが、平地だとなおヤバい。なお、コナンの中で赤井秀一はゴリラだのハルクだのという枠組みを超えたカッコイイ大人、つまりは別枠なので比較対象には含まれない。

 この男の恐ろしいところは、短距離走の世界記録(ワールドレコード)並みの速度を、長距離でも軽々と維持してのけるところだ。それも、片腕で小学生を抱えたまま。アスリートとしてどこかの団体か企業にでも所属すればアルバイト生活を送らなくてもいいだろうにと思うのだが、そこは彼個人の考えがあるのだろう。

 やがて、車が人通りの多い場所に出た。車道はともかく歩道は歩行者が多く、類は上手くすり抜けてはいるものの少々やりづらそうだ。

(クソッ、人混みが邪魔だ!)

「すり抜けるのは難しそうだなぁ」

 コナンの思考に呼応するようなタイミングで、類がそうこぼす。コナンが策を求めて周囲を見回そうとしたその時、彼はコナンを抱える腕の力を僅かに強くした。

「コナン君、しっかり掴まって。ちょっとショートカットするよ」

 類はビルとビルの間の狭い通路に入り込むと、片手でコナンをしっかり抱えたまま、近くに置かれていたゴミ箱を踏み台に跳躍する。次の瞬間、コナンの世界は傾いていた。

「う、ぅええ!?」

 コナンは思わず素っ頓狂な声を上げる。類はゴミ箱を蹴りつけた後、さらにビルの壁面を蹴り、反対側のビルの壁面に這う排気管を足場として蹴り、また反対側のビルの窓枠を――という具合にビルを交互に蹴りつけ、数秒で屋上へ到達した。空いた片手で壁面の出っ張りを掴むどころか、コナンの頭を庇う余裕すら見せている。つまりはこの男、足だけでビルの壁を蹴って登ったのだ。

(ハハ……やっぱこの人、身体能力がおかしいぜ)

 身体能力に優れたFBI捜査官と公安警察に心当たりはあるが、こんな芸当ができるとはあまり思えない。……両手を使っていいのならやりかねないが。いや、あるいは京極真なら足だけでもいけるかもしれない。何せ襲撃の、もとい蹴撃の貴公子と呼ばれるバトル漫画の生き物なので。

「これ、建造物侵入罪になっちゃうから内緒な」

 彼は唇の前に人差し指を掲げ、にやりとする。コナンが「もちろん」と返すと、類は獰猛な肉食獣のようなしなやかさでコンクリートを蹴り出した。道路を行きかう人々を眼下に、彼は空を行く。

(アクション映画みてぇだな)

 別に、コナンは空を飛ぶのは初めてではない。怪盗キッドと共にハングライダーで滑空したことだってある。月下の奇術師が空で遊ぶ鳩だとすれば、この青年は地を駆ける豹だろうか。ただの人間ではなし得ない、野生の生き物を彷彿とさせるような立体機動。彼らの共通点はそれだろう。キッドの方が道具を使っている分、まだ現実味があるが。

(この人が味方のハルクで良かった)

 当たり前のように人外扱いしながら、コナンは心底安堵する。類が敵だと、こちらがいくら頭脳を駆使しようと、彼はそれを力尽くで突破しそうな気配がしたのだ。最後に物を言うのは腕力もとい脚力だろうか。この男なら、モリアーティ教授と共に滝壺に落ちたところで、教授の襟首を掴んで平然と生還しそうである。怖すぎる。ドラマ性もクソもない。

 とにもかくにも、類はコナンの味方だ。予想外のスペックを発揮されたものの、最初から彼を利用するつもりしかなかったコナンは、追跡眼鏡を小さな左手で必死に掴みながら口を開いた。

「類さん、ここから南西にある米花第七ビルに向かって。今までの動向から考えると、犯人は恐らくそこに向かってるはずだよ」

「南西か。細かい場所は任せた」

 そう答え、類は身軽にビルからビルへ飛び移る。道路を完全に無視し、直線距離で向かうのだから確かにショートカットだ。道路を渡るときはどうするつもりかとヒヤヒヤしたが、彼は迷いなく信号機や歩道橋を使って凄まじい速度で飛び移っていった。おまけに、道路に設置されている監視カメラの死角になるような位置を選んで移動している。まあ、そもそもカメラは上空ではなく地上の様子を監視する角度で設置されているので、その上を通っていれば映るはずもないのだが。

(当然のように監視カメラを意識した行動を取る辺り、身体能力を差し引いても普通の人間じゃねぇんだよなぁ。本当に何なんだこの人)

 しかも、行動が相当大胆な割に周囲の視線をあまり感じない。素早過ぎる速度もあり、彼の行動をスマホなどで撮影している通行人もいないのではないだろうか。ずっと抱えられているコナンですら、ふとした瞬間に彼の存在感の薄さに思い至って冷や汗が出る思いなのだ。特に滞空している間なんて、自分が無防備に空へ放り出された気分で心臓に悪い。ついコナンが類にしがみ付く腕の力を込めると、こちらの気持ちを察していると言わんばかりに大きな手で後頭部を撫でられた。……高校生としては恥ずかしいことこの上ないので、あまりそういうことをしないで欲しい。

 やがて目的のビルが見えると、類は顎でそれを示した。

「――あのビルか?」

「うん、そうだよ!」

「分かった。地上に下りよう」

 類は相変わらず軽く答えると、目的の場所を目前にして、立っていたビルの屋上から一歩踏み出した。普通に、一歩、踏み出した。

「〜〜っ!?」

 コナンは思わず悲鳴を上げそうになった自分の口を、類の肩に押し付けることで塞ぐ。はっきり言って類の行動は、投身自殺にしか思えない。しかし冷静に彼の脚部を覗き見ると、彼は足の裏をビルの側面に付けて、器用に滑り降りているように見えた。

(ってそんなわけあるかよ垂直だぞ普通に落ちてるじゃねぇか!!)

 固そうなミドルブーツの靴底と壁面が擦れる音が耳障りだ。しがみ付く類の体から感じる心拍はやはり至って正常。万有引力で迫る死の気配に焦るコナンを嘲笑っているかのようだ。さらに体感で10m以上は滑り降りたであろうタイミングで、今度はふっと体全体が浮遊感に包まれる。

(安全装置なしのタワー・オブ・テラーかよ!?)

 どうやら類は壁を蹴って宙に飛び出していたらしい。横に向けて蹴っただけで、今までの落下速度を帳消しにしたようだ。しかしながら、コンクリートの地面までまだ5m以上はある。5mは人間の着地安全限界だが、それを考えると壁を蹴るのはもう少し待ってほしかった。

(これだとさすがに足が折れる!!)

 安全に着地するなら五点着地法が考えられる。足から着地し、そのまま上手く地面を転がって衝撃を殺す方法だ。ならばとコナンは出来る限り類と一体化するように体を彼に押し付けた。

(――あれ?)

 内臓が浮き上がるような強烈な浮遊感が唐突に終わる。自然と固く瞑っていた目を開けると、当たり前のように類がビルとビルの隙間の路地裏に立っていた。当たり前のように両足のみで着地したらしく、怪我を負った様子もない。

(この人の骨、どうなってんだよ……)

「おっ、あの車か。あっさり先回りできたな、さすが名探偵」

 見覚えのあるワゴン車を見ながらのほほんと笑う青年に、コナンは気が遠くなった。





一度書いてみたかった人力()カーチェイス。これでもゾル兄さんは別に本気出してない。本気出したらそもそもショートカットの必要なく追いつきます。コナン君を抱っこしているので人間力を主張したかった模様(主張できるとは言っていない)
京極さんと沖田さんは念能力使えるようになったらゾル兄さんに勝てるんだろうなと勝手に想像してます。彼らは出る漫画を間違っているに違いない。いや、沖田さんはそもそも別のバトル漫画出身者ですけど。当時から好きでした……。


prev | next


×
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -