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大倶利伽羅さんからみたゾル麻衣兄さん
萌え 2017/12/10 22:20

・大倶利伽羅視点
・麻衣兄さんについて
・要約すると「なんで俺が護衛すんの?」



 ある日突然、俺の主が女になった。俺より高かった身長は俺の肩を少し越える程度に縮み、服から覗く首や手足は筋肉がなく細い。しかし徒手空拳の技術そのものは損なわれていないようで、それを見誤った小狐丸が主に抱き着こうとして投げ飛ばされたと聞いた。

 それでも異常なほど高かった身体能力は落ちた。今は人の子の、ごく普通の女と同じ程度だろう。何故かそうとは思わずに主と無手で手合わせをしたら、初めて主を抑え込むことに成功してしまって酷く驚いた。動体視力も人並みまで落ち、仮に相手の動きが見えても体がついて行かなくなったらしい。抑え込んだ体の薄さがあまりにも頼りなく、俺は主は守るべきものだと今までにないほど強く理解した。

 俺の主は強かった。俺は主の刀の中では古参の部類に入る。打刀の中では初期刀の山姥切国広に続いて二番目に顕現した。だから練度もそれなりに高いのだが、それでも主に敵うとは思えなかった。だから俺にとって、主は守るべきものではあるが、どちらかと言うと背中を預けるものという感覚が強い。それが今では、背中に庇うべきものに変化した。

 馴れ合うつもりも群れるつもりもない。死に場所は自分で決める。だが、戦う場所へ行く二本の足も、刀を振るう二本の腕も、どちらも主が存命でなければ存在しない。戦闘中に主が殺されて自身も消滅するなんて最期はあまりにも無様だ。刀剣男士としての命の在り様を自身で決めるには、最低条件として主を守り抜く必要がある。主のすぐ傍で守るのは山姥切国広や長谷部、短刀たちの役割だ。だから俺は敵の渦中に斬り込むことで戦い、守る。

 ……そう考えているからこそ、主の護衛として傍につくのは気が進まなかった。



+ + +



同田貫さん辺りも似たようなことを考えていると思われ。



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