「鉢屋先輩」
「ん?」
「素顔、見せてください。」
「駄目」
「…断られると思ってましたけど。何で見せないんですか?」
「うーん…私のポリシーかな」
「誰にも?」
「誰にも。」
「何があっても?」
「何があっても」
「…どうしても、ですか?」
「……可愛い顔して言ったって駄目だよ。可愛いけど」
「むぅ…」
「逆に聞くけど、なんでそんなに見たいの?」
「誰も知らない鉢屋先輩の顔なんてとても興味あるなぁって。」
「……それだけ?」
「そうですけど。」
「…まぁ、私が死んだら見れるんじゃない?」
「えぇっ!全然先じゃないですか。先輩殺しても死ななそうだし…」
「なんか今失礼な事言ったね。」
「それに死んじゃったら誰が先輩だって分かるんですか。皆素顔知らないんですよ?」
「じゃあ死ぬ寸前に顔に『鉢屋三郎です』って書くとか。」
「そんな余裕あるんだったら生きて下さい。」
「厳しいねートモミは」
「しかもそれじゃ一番最初に見れないじゃないですか」
「え、最初が良いの?」
「当たり前です。私は一番最初に鉢屋三郎の素顔を見た、"特別"になりたいんです。」
「…それって、告はk」
「だから!」
「うわっ」
「先輩は、私の隣で死んで下さいね。そうすれば私が一番最初に見れますし、その後だって誰にも先輩の素顔は見せずに埋葬します。これで私はさらに"唯一"にもなれるんですから!」
「……。」
「約束、ですよ?」
「…分かった。約束する。」




君よ、独占欲に死ね



(これで先輩は私から離れられませんね。…嫌ですか?)
(いいや、そうやって縛られるのも悪くない。)




*****
珍しく押せ押せどんどんなトモミ。
かなり勝手な妄想なのでおかしかったらすみません(-_-#)
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