※かなり捏造です
真っ赤な夕焼け空。
それに負けないくらいの朱がしゃんと並んでいる。
沈む太陽と彼岸花の織り成す風景は美しいものの、どこか寒気がして。
まるで血で染め上げたような、死を感じた。
「私はさ、死んだら地獄にゆくよ。」
その情景を見て随分と爽やかな笑顔で彼は言った。
普段の嘘臭い笑顔とかじゃなく、いっそ清々しいくらいのもので
「…"だろう"とか予想でなく、自発的にですか?」
「うん」
「……。」
そりゃあ将来就くであろう職業を考えたら極楽浄土へ逝くのは難しいかもしれないけれど、彼だって人間なんだからそんな自ら地獄へ逝く、なんてどうかしてしまったのだろうか?
「トモミってさぁ、よく考えてる事が顔に出るって言われない?」
「え?」
「気でも触れたかコイツって顔、してる」
「…え、えへ」
彼の鋭い観察眼は鈍っていないようで、その目でジトリと見られる。
だが、気が触れたのでもないなら益々もって不思議でならない。
するとそれも顔に出たのか、後ろを向いて彼は言った。
「知ってる?地獄ってさ…人を拒まないんだ。」
掠れた声で呟く彼の表情は此方からは分からないが、一瞬だけ微かに肩が震えたのを見て、以前武家の生まれである彼が何故忍術学園に通うようになったのか、聞いた事があったのを思い出した。
"人の真似ばかりして、気味の悪い子。"
母親に愛して欲しくて、寵愛を受けていた兄の様になれば自分もきっと―
そう考えていた彼が、ある日母に言われた言葉。
たった一言、しかし幼い子供が言われるには余りにも残酷なその言の葉は今も呪詛となって彼を苦しめているのだ。
「だから私は…」
徐々に言葉はか細くなって途切れた。
悲しい人
拒絶することでしか、自分を守る術を知らないのね
そう決めたのは彼
でもそうさせたのは母親
ならば、それを断ち切るのは私でありたい。
今にも朱に飲み込まれそうな背中を抱き締めた。
「大丈夫ですよ。」
「…トモ、ミ」
「私は、私だけは何があっても先輩を拒んだりしませんから。」
貴方が十、拒絶されたなら
私が十一、愛します。
貴方が十、拒絶するなら
私は十一、愛します。
ね、これで貴方はもう、愛される他ないでしょう?
肩越しに覗いた彼の頬が、夕陽に照らされ赤い涙を流して見えた。
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わーぉ酷い捏造だ。でも楽しかった^^
カットしちゃいましたが、三郎には色々設定つけてました。考えるの楽しかった^^
何かでもかなり自己完結と言うか自己満で書いてしまったので意味不明でしたらごめんなさいm(_ _)m