※\未プレイの為、大分捏造。
















双眸に宿る光は、いつか見たコスモスの女戦士であった。

長い黒髪を宙に泳がせながらイミテーションと戦う姿はさながら舞のように洗練され美しく。仮にも敵であることを忘れ不覚にも、ほんの一瞬見入ってしまう。


同時に脳裏を掠めるのは、自身と同じように、今まで戦いに興味を示さなかった男のこと。
コスモスの戦士―ティファがクラウドと同じ世界から召喚され、何らかの関係があるのは明白だった。








愛することの意味など理解できない。
愛されることの喜びなど欲しいとは思わない。

しかし彼にとって彼女が、自らの命を犠牲にしてでも守りたい"大切な者"であることは同じ光を宿した瞳を見れば嫌でも思い知らされる。
それはまるで、アイツのように。



大した力も無いクセに弱肉強食の世界で綺麗事と理想ばかりを並べて、失うのは嫌だ嫌だと喚いては抗って。
失うのが嫌なら何もかも捨ててしまえば良いのに。

それでも、何故か
忌まわしい筈であるのに眩しくて、眩しすぎて










「あなた…誰?」


彼女の背後から出現したイミテーションに向けて手を翳せば簡単にくず折れる人形を見て、初めて気付く傍観者に揺らめく不安気な顔。
危害を加えてはいないものの、どうやら味方ではないと察したらしい。






「さぁね」


気まぐれに過ぎない戯れ。

真正面から望んだ彼女はやはり
美しかった。









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気まぐれで助けたと言うより、消えてしまうのが何だか惜しい、という気持ちだということに気付いてないクジャが書きたかった。
あとクジャに美しいと言わせたかっただけ。
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