▼伊トモ
仄かに血の匂いを纏ってうそぶく貴方は、やっぱり優しくて忍者には向いていないと改めて思う。
「酷い人ですね、先輩は。」
ちょっとぐらいその荷物を背負わせてくれたっていいじゃない。
そうすれば私も貴方も同じ血に濡れる事になるのに。それすらも許さない。
ホント、優しいようでいて酷い人ね。
▼団トモ
地面を蹴る振動が伝わる度に跳ねる髪が頬にかかる。
それがくすぐったくて昔とは違う逞しくなった広い背中に抱き付いてやれば、手綱を引く手を片方外して私の回した腕をその大きな掌で包み込まれた。
「…団蔵?」
行為の意味を聞き出すことは叶わなかったけど、髪から覗く耳が赤くなっていたのを見てつられて熱を帯びた顔をもっと強く押し付けてやった。
(可愛いヤツ)
▼こへトモ
もし戦場で敵として出会ってしまったら
「そりゃあ戦うだろ」
「…私、手加減しませんよ?」
「むっ!私だって手加減しないぞ!いけいけどんどんだからな!」
「じゃあ私はそれを上回るくらい強くなりますから、覚悟しといて下さいね。」
あの日の正しい答えは、結局分からず終いだけど
「お久しぶりですね、七松先輩。」
「…トモミか。」
「では宣言通り死合いましょうか。」
「いいぞ、仲間の仇をとってやる。」
次にまた巡り会えたなら、
今度こそ貴方を愛せますように
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はいはいもぐもぐどんどん(^q^)