※ライトとクラウドが双子でセラが二人の妹。やっぱりED後くらい。




「俺はさ、別に大きさとか全然関係ないんだ。セラがそこに居てくれるだけで幸せだし、別にそこにこだわって一緒になりたいって思った訳じゃないし!」
ビールジョッキ片手に、スノウは店の喧騒に負けじと大声で言った。いつも思うが、近い将来自分の義弟になるこの男はとにかくオーバーアクションで声が無駄にでかい。ついでに身長もでかい。俺の身長よりも遥かに上で、正直癪に障る。だが名前に反して意志の強さを感じる瞳や、まっすぐな性質や物言いは嫌いではない。良く言えば誠実、悪く言えば単純。
週末、レブロの経営している海沿いに位置するバーは、俺とスノウの語らう場所になっていた。内容は大概下らない話。バイクの話だったり、ここ最近の景気の話だったり、恋愛相談という名の(主にスノウの)惚気話だったり。
男の割に俺と同じくらい白い頬を上気させながら、スノウは俺に話を振った。
「なぁ、大きさとか、別に関係ないよな、義兄さん!?」
正直、それは個人の好みによると思うのだが、そう云ったところでこの男には伝わらない気がする。俺自身も、それに関してこだわりがある訳でもないから尚更そう思った。スノウと同じビールジョッキをぐいと飲んで、つまみのから揚げを指で摘んで口の中へ放る。レブロが作ったから揚げは絶品で、タレの味が染み込んだそれは俺の胃袋を満たすには十分すぎるものだった。
「俺が関係ないと言えば、お前はそれに従うのか?」
「う…」
「だが、セラがその点に関して悩んでいるのは俺も知っている。そのことでライトによく絡んでいるからな」
「セラの奴さ、いつも悲しそうな顔で言うんだ…。小さくてごめんねって。セラのあんな顔、俺は見たくない…セラには笑っていてほしい。だから!些細なことでも、俺はセラの力になってやりたいんだ!」
「なら、お前がやるべきことは一つだ」
拳を握り熱く語る義弟を諌めるように、とりあえず手にしていたジョッキを置いて幅広い肩に手をぽん、と置いた。
「優しく包むように、毎日揉んでやれ」
「に、義兄さん…!」







今の兄弟の会話の流れを、レブロさんは聞いてて思いました。
「二人とも、ほんとにバカじゃないの?」
めでたしめでたし。





人類みな兄弟




2010/07/17


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