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※温いですがちょっと怪しげ、現パロ 息を荒くさせながら、スコールが俺の首筋に噛み付いてきた。いつもは冷静沈着で、いかにも草食系男子って系統なのに、嗚呼、やっぱりこいつも所詮は男なんだな、って、喰われてる俺の方がやけに冷静だった。 「あ…っ、」 噛み付かれた場所からじわりと全身に伝う熱。そこが、やけにじんじんと甘く疼く。ぐちゅりと音を立ててえぐる奥には、既にスコールのものを咥えていて、聞こえた水音にまた顔が熱くなるのを感じた。スコールの顔が先から見れない。見れる訳がない、互いに。だからスコールは俺の首筋に噛み付いて埋めたまま、浅く腰を押し付けてナカをグチャグチャにするんだ。 「はっ、ぁ…ッ…あ…」 目を閉じてスコールに必死にしがみついて、顔を見ないようにとにかく泣きじゃくる。噛み付いてはくるがそれ以外は意外と優しくて、目元や額に宥めるようにキスをしてくれる。不器用な彼の優しさを感じる瞬間が堪らなく好きで、でもやっぱり顔は見れないから、俺はずっと目を閉じたまま。 「…ティーダ」 こんな時に名を紡ぐ彼の声は卑怯だと俺はいつも思う。呼ばれるだけでナカに収まっているものを締め付けて、また身体に熱がともる。顔を逸らしていると無理矢理顎を捕まれる。そして目を開けろと低く命令される。嫌だと抵抗すれば唇を塞がれて、その間に下肢を揺すぶられる。また熱がともる。 おかされる。スコールに、おれのぜんぶがくわれる。 そうして目を開けると、獰猛なライオンが俺を視界におさめてにやりと笑っているのだ。それを見て俺は歓喜に奮える。嗚呼そうとも、俺も相当変態だ。だからいつも目を逸らす。最後は必ず捕食者に捕まると解っていても、そうせずにはいられない。いつまでも、俺だけを捕らえて、捕まえてその爪で引っ掻いてくれ。やっぱり冷静に、俺はそう思った。 目を逸らす 2010/07/24 |