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「ひャはははは!なんだこのガキっ。《にぎゃあああぁぁ》って!!《にぎゃあああぁぁ》って!!」
「二回も言わないでください〜!!」
ちゃっかり榮輝も麗音も瑞稀も笑っている。
やって来たのは黒髪に黄色メッシュで赤目、黒いコートを着た男の人。左耳に三日月のピアスをしている。あと、左目に古いキズがある。人懐こい笑みをうかべていて、犬歯が鋭くのぞいている。
なんで洞窟でこんなに細かいことがわかるかっていうと、
「ポケモン…だったんですか」
「まァな。フラッシュ使えるぜ」
と、手から光を放つのである。
「さっきお前らが見た光はこれだろうがよォ」
『へー凄い!!』
擬人化した状態で技が使えるのは強いポケモンだけらしい。麗音は尊敬の眼差しを向けている。
「強いんですね…えっと…」
「黎夜(れいや)」
「黎夜さん?」
名前を呼ぶと嬉しそうに笑った。
自分の名前に誇りをもっているのだろう。
『…あ』
『なんだ瑞稀』
『いえ、あの…黎夜さん、今朝ラプラスに乗っていました?』「あァ乗ってた」
ボールとの会話って、ちょっとシュールだ。
「あ、あの人!」
思い出した。図鑑を使いつつ浜辺を歩いていた時にみたラプラスと、その上に乗っていた人、だ。
「あ、ラプラスさn
「時雨(しぐれ)」…時雨さんに図鑑登録させていただいてありがとうございましたとお伝えください」
「…おゥよ(俺には言わねぇのか)」
「ちなみに種族は…?」
黎夜さんは質問に答えず手のひらの光を弄んでいる。
ややあって口を開く。
「…時雨登録してンなら俺のデータもあるだろーがァ?」
あのときは図鑑の誤作動かと思ったが、まさか、
「
『ブラッキー!?」
』「大正解ィ」
手のひらの光が瞬いた。
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