ヒーロー活動プロジェクト



都会のアスファルトの灼ける鼻をつくような匂いとは異なる、清々しささえ覚える大自然の夏の匂い。川面に映る緑のリフレクションは、厳かであり、どこか懐かしさを帯びている。

今は一月。一般的には北半球にある日本の季節は冬なのだが、私たちは本州からはるか遠く南下した位置にある離島、那歩島にいる。
この那歩島は人口はたったの千人の小さな島だ。常夏の島と名高い那歩島の気温は一年を通して本州のような四季の変化がほとんどなく、どの時期でも日中は大体28度前後だという。湿度も本州の夏ほどではなく、カラッとした暑さで過ごしやすい。
那歩島は、海が綺麗なことで有名で観光客が多く訪れる。冬場でも海水浴が楽しめるとあって人気の観光スポットなのである。

なぜ、私たちがここにいるのかと言うと、"ヒーロー科生徒による、プロヒーロー不在地区での実務的ヒーロー活動推奨プロジェクト"というカリキュラムがヒーロー公安委員会によって突然決められたからだ。
始業式で授業が始まると思った矢先の出来事で、当然インターンは一旦お預けとなる。

相澤先生が気怠そうに発表した時のクラスメイトたちのテンションの上がり方は半端なかった。

「えー、突然だがカリキュラムが変更になった。おまえたちはこれからヒーロー活動推奨プロジェクトの名のもと、ヒーロー活動をしてもらう。おまえらの勤務地ははるか南にある"那歩島"だ。駐在していたプロヒーローが高齢で引退。後任が来るまでの間、おまえらが代理でヒーロー活動を行う」
「ものすごくヒーローっぽいのキターーーーーーっ!!!!」

ほぼ全員が立ち上がって叫んでいる。

「ていうか、もうヒーローじゃん」

芦戸さんは嬉しさが抑えきれないのかぴょんぴょん飛び上がっている。それに呼応するように上鳴くんも「テンションウェーイ!」と叫んでいる。

「やる気みなぎるぜ!!!漢気みせるぜ!!!」

切島くんも熱く拳を握りしめてガッツポーズをしている。教室中が盛り上がるなか、私は神妙な面持ちをしていた。

ヒーローになる。

私はその意味をゆっくりと噛み締めた。職場体験でもインターンでもない。本物のヒーロー活動。幼い頃から憧れ続けたヒーローに、ついに私は・・・!
抑えきれない興奮が私の体を震わせた。武者振るいと言ったところか。
あまりにも教室が騒がしいので、相澤先生は赤く目をギラリと光らせて一層低い声で言った。

「話を最後まで聞け」

一瞬で騒ぎはおさまり、皆おずおずと着席した。先生が怒ると、捕縛布で縛り上げるから皆恐れている。ちなみに私はかっちゃんと喧嘩したときに身をもって体験しているので、あの捕縛布の硬さやキツさをよく知っている。

「このプロジェクトは規定により俺たち教師やプロヒーローのバックアップは、いっさいない。当然、何かあった場合、責任はおまえたちが負うことになる。その事を肝に銘じ、ヒーローとしてあるべき行動をしろ。いいな?」

全て自分たちだけで活動する。事の重大さを感じながらも、不安はない。なぜなら、私たちはヒーローになるためにここ雄英に来たのだから。

「はい!!」

夢を叶えるため、私たちはこの那歩島へやる気と1ヶ月分の大荷物を抱えてやってきた。
島のほぼ中心にある廃業していた旅館、そこが私たちの活動拠点。雄英ヒーロー事務所を構えて、この小さな島で雄英高校ヒーロー科1年A組の生徒20名はヒーロー活動をしている。
旅館の2階の大部屋で男女別に寝泊まりして、一階のラウンジを事務所としている。電話番、パトロール組、待機組に別れて行動しているというわけ。待機組は炊事洗濯などもしている。峰田くんは「女子の洗濯物も任せろ!」と張り切っていたけど、かっちゃんに思いっきり爆破されて仕方なく諦めていた。

ここに来て数日経つが、大きな事件はなくヒーローというよりもむしろなんでも屋のような仕事ばかりで、車のバッテリーが上がったとか、迷い犬を探して欲しいとか、そういった島民の要望に応えるだけの日々が過ぎた。
だけど、人の為に役立つならと皆嫌な顔一つせずに活動している。そもそも、平和を守るのがヒーローなので、平和でいいのだ。敵なんていないほうがいい。ヒーローは敵がいるからヒーローなのではない。誰かのために頑張れるのがヒーローだと私は信じている。

穏やかな昼下がり。事務所の電話が鳴った。お茶子ちゃんが対応して、電話を切った。

「商店街で活真くんという男の子が迷子!手の空いてるヒーローは一緒に・・・あ!」

お茶子ちゃんは、和室で寝転びながら島の地図を見ているかっちゃんを見つけた。だけどそれを察知したかっちゃんは即座に断った。

「断る!」
「早っ!」
「ちょっと、かっちゃん・・・」

かっちゃんはここ数日、何でも屋ばかりなのが不満なのか、やる気がでない様子だ。その代わりにかっちゃんの向かいにいた漢気あふれる切島くんが名乗りを上げた。

「そういう事言うなってバクゴー。麗日俺が一緒に・・・」
「てめェの"個性"で迷子が探せるかよ!」
「う・・・確かに」

確かに切島くんの"個性"は硬化で対敵には強いが迷子探しには不向きかもしれない。だけど、迷子探しには人手が多い方がいい。耳郎さんがスッと立ち上がった。

「迷子探しならウチの出番だね」
「耳郎さん、お茶子ちゃん、私も行くよ」

朝からひっきりなしに、島民のお手伝いをしていたけど、ヒーロー活動ができるのが嬉しくて私も名乗り出た。
早く迷子の少年を見つけるために、事務所を飛び出した。そして、"個性"であるワン・フォー・オールを体全体に張り巡らせ、全身を強化した。"個性"を発動させる時にいつもオールマイトと一緒にいる感覚がする。それは、継承者たちが紡いできた想いも"個性"と共に譲渡されたからではないだろうか。

ワン・フォー・オール フルカウル8%!

私はまだ100%の力で戦うことはできない。身体が耐えきれず壊れてしまうからだ。エリちゃんを救出するときに、エリちゃんの"個性"と一緒に使うことで100%で戦うことができたが、あれはエリちゃんあってこその技だ。
私が腰に浮き輪につけて、お茶子ちゃんの"個性"である無重力で耳郎さんと自分の体をを浮かせて浮き輪に捕まった。即席の移動手段である。これなら、迅速に移動できる。

「ヒーロー事務所!」
「1年A組!」
「「「出動!」」」

フルカウルで走り出すと土埃が舞った。大きく跳躍しながら島を進んでいく。高台の方へと足を進めると、島の風景が一望できる開けた場所に出た。本州では見られない、石垣や色鮮やかな花、さとうきび畑に、澄み切った青空とどこまでも広がるエメラルドグリーンの海が見える。太陽に照らされて私たちの頬はすこしだけ赤みを帯びた。
ある程度島の中を探したが迷子は見つからない。子供の行きそうな場所といえば公園か・・・
三人いるのだから三手に別れて探すことになった。誰かが迷子を見つけたらスマホでメッセージで位置情報を送り集まることにした。

港を見下ろす位置にある公園にやってきた。そこで幼い男の子を見つけた。遊具の下で不安そうに周りを見渡している。

「お姉ちゃーん、どこー?どこにいるの?お姉ちゃん・・・」
「活真くん?」

大きなツバの帽子を被っている少年の目には涙がほんのり浮かんでいる。

「島乃活真くん、だよね?」

肩から斜めがけにいている鞄のショルダーストラップを手で握りしめた。よほど不安だったんだろう。私の胸につけたヒーローバッジを見てほっとしたように息をついた。そして小さく頷いた。私はすぐに、お茶子ちゃんと耳郎さんに位置情報を送信した。

「・・・ヒーロー・・・」
「お姉さんとはぐれたんだよね?さ、私が一緒に」

手を繋ごうと差し出したけど、活真くんは困ったように視線を泳がせた。そのとき、滑り台の上にに勝気な顔つきの女の子が現れた。活真くんとお揃いの形の帽子をかぶっていて、髪の毛を二つに結っている。女の子の帽子にはリボンも付いている。顔もよく似ていることだし、きっと姉弟なのだろう。

「遅い!遅すぎる!」
「お姉ちゃん!?」

女の子は滑り台を滑って、私と活真くんの前で仁王立ちしている。私のことを頭から足先まで値踏みするようにジロジロと見て、ピシッと指を突きつけた。

「あなた名前は?」
「ヒーロー名です・・・あの、キミは・・・」
「活真のお姉ちゃんの、真幌!」
「じゃあ、弟さんを見つけてたんだね・・・良かった!」

ヒーロー事務所に依頼の電話をしたのはこの子だったのか。真幌という名の女の子は、私にバッとスマホの画面を見せつけてきた。

「ちっともよくない!迷子探しに一時間もかかるってどういうこと!?あの雄英ヒーロー科のくせに、ダメダメじゃない。これなら前にいたおじいちゃんヒーローのほうがよっぽどよかったかも!」

出動要請から、見つけ出すまでの時間を測っていたらしくて、スマホのストップウォッチの画面を見せて物凄い剣幕で捲し立ててくる。膝をついて、目線をこどもたちの高さに合わせた。

「す、すみません・・・」
「ま、しかたないか、まだ高校生だし・・・」
「すみません、すみません」

腕を組んで睨みつけてくる真幌ちゃんは呆れた顔をしている。不甲斐ないヒーローでごめんね。後ろからお茶子ちゃんと耳郎さんがやって来た。

「ヒーロー名ちゃん?」

小さな女の子相手に謝っている私をみて二人は首をかしげている。真幌ちゃんは、私の姿に満足そうな笑みを浮かべた。

「今後はちゃんとヒーロー活動してよね、ヒーロー名!」
「は、はい、以後気をつけます・・・」
「行こう活真」
「え、あ、うん」

姉に促されて、歩き出そうとした迷子の男の子活真くんは私の前で立ち止まった。

「・・・あ、あの・・・ありがとう!」
「お礼なんて言わなくていーの!」

真幌ちゃんは、お礼を言う活真くんの手を引いて、お茶子ちゃんと耳郎さんがの間を突っ切って公園を出て行った。
その様子を唖然とした様子で見ていた二人が近寄ってきたので私は立ち上がった。

「ヒーロー名ちゃん、どういうこと?」
「何を謝ってたの?」
「えと、迷子を捜すのが遅いって叱られちゃった」
「はぁ?なにそれ?」

耳郎さんの眉毛がひそめられた。たしかに、急いで探していたのに酷い言い草だ。だけど、良かった。男の子は本当に迷子で、ちゃんとお姉さんに会えたんだから。

「でも、良かった」
「何が?」
「活真くんが、無事にお姉さんに会えて」

ニコリと笑うと、耳郎さんは呆れて手をひらひらとさせた。お茶子ちゃんは顔を緩ませている。

「ほんと、ヒーロー名ちゃんは、ヒーロー名ちゃんって感じだね」
「え、何それ・・・」

首をかしげると、お茶子ちゃんはウィンクをして親指を突き出した。

「根っからのヒーローってことさ!」

真っ直ぐなお茶子ちゃんの笑顔が眩しすぎて直視できない。私たちは旅館に戻る為、再びフルカウルで大きく跳躍した。行き道よりも帰り道のほうが速く感じるのは何故だろう。
この公園は高台にあるので、飛んで旅館に戻る方が早いということで帰りは私も浮かせてもらって、ヒーロー事務所の旅館まで滑空した。無重力を解除してもらって、フルカウルで着地する。連携技によって、私たちはあっという間に戻ってくることができその後も島民のお手伝いを数件こなした。

夕方にもなると、事務所の電話は鳴ることはなく、ようやく休憩を取ることができた。

「疲れたな・・・」
「労働基準法プルスウルトラしてるし」

砂藤くんもぐったりしている。瀬呂くんがオレンジジュースをコップに注いで飲み始めた。

「あ、瀬呂くん、私もオレンジ飲みたい」
「オッケー」

コップを持ってそばに行くと、瀬呂くんがオレンジジュースを注いでくれた。

「なんか日焼けしたな、緑谷」
「え、日焼け止め塗ってたんだけどなぁ。日焼けするとすぐそばかすできちゃうんだよね・・・もっとこまめに塗り直さなきゃ」
「ふーん。女子って大変だなぁ」

瀬呂くんは、そう言ってオレンジジュースの入ったペットボトルを冷蔵庫にしまった。飯田くんの書き込んでいる学級日誌には今日こなした依頼内容が全て記載されている。
覗き込むと、面白い内容もあって、それを真剣な顔で書いてる飯田くんはすごいと思う。私なら吹き出しているよ、絶対。そばに瀬呂くんがやってきて、ジュースを飲みながらボヤいた。

「イインチョー、ちょっと細かい仕事受けすぎじゃね?」

同じような状況が数日続いていて疲弊してしまうのも無理はない。

「事件に細かいも大きいもないだろう」

眼鏡の縁を持ち上げて飯田くんはキッパリと言い切った。それに賛同するように八百万さんが言い添えた。

「ヒーロー活動をしているとはいえ、私たちはまだ学生・・・着実にこなし、島の皆様からの信頼を得なければ」

確かにその通りでぐうの音もでない。災害地に派遣されたわけでもなく、平和な島に駐屯し活動することになったのだから、郷に入っては郷に従うのが筋。それに島民にとっては、ヒーローであっても余所者なのだ。閉鎖的な土地だからこそ、土台を築き上げる必要がある。信頼関係がなければいざというときに頼ってくれないかもしれない。
峰田くんが「はーい」と手を挙げた。

「ここに来て一度もヒーロー活動してないヤツがいるんですけど・・・」

ニヤニヤしながら、峰田くんはかっちゃんの方を指差した。指を差されたかっちゃんは威嚇するように顎を上げた。

「わざと事務所に残ってんだよ、おまえらが出払ってるとき敵が出たらどうすんだ、あ?」
「この島に敵はいねーだろ」

切島くんがグッタリしながらもツッコミを忘れない。そのとき、旅館の古いドアが開く音が聞こえてきた。

「ちょっとお邪魔するよ」

入ってきたのは、那歩島の村長だった。村長の後ろには数名の島民もいる。一体どうしたのかと皆で迎え入れた。昼間に助けてもらったお礼と言って差し入れを持ってきてくれたようだ。
島の特産品である、魚や肉を調理して持って来てくれたので、皆は両手を高く突き上げて喜んだ。

「うわー!ご馳走だぁ!!!!」
「お礼という訳じゃないけど、よかったら食べとくれ」
「ありがとうございます!!!」
「いっただきまーす!」
「君たち、少しは遠慮したまえ!」

飯田くんの声もかき消すほどの大盛り上がりで、砂藤くんの作った料理に加えて新鮮なお刺身や、肉料理が追加されて皆は浮かれていた。

私は飯田くんと八百万さんと一緒に村長と島民の皆さんを見送った。

「すみません、わざわざ」
「いやいやあんたらが来てくれて、本当に助かっとるよ」
「これからもよろしくお願いね」

日に焼けた顔で微笑む村長と島民に、私たちは笑顔で頷いた。そこには確かに信頼が生まれていた。些細なお手伝いでも、地盤を築けていることを確信することができて少し胸が熱くなった。

部屋に戻ると、私たちが戻ってくるのを待ち侘びていたようで、席に着くと皆目の前のご馳走にかぶりついた。
明日からもヒーロー活動頑張ろうと決意を新たに私も箸をつけた。
隣の席のかっちゃんはしかめっ面のままだけど、私が取り分けたお刺身を一口食べて「うめぇ」と呟いた。そんなかっちゃんに、「明日は一緒にヒーロー活動しようよ」と耳打ちすると、耳を真っ赤にして冷たいお茶をゴクゴクと飲み干した。
ご馳走はあっという間に皆の胃袋におさまった。どれもこれも美味しくて、島の特産品なだけあるなと皆納得した。
腹が膨れると動きたくなくなるものだ。

「あ~美味しかったぁ」

右隣に座っている障子くんがしみじみと頷いた。

「人の優しさが身に染みるな」
「ヒーローをやってて良かったと思える瞬間だよね」
「うん」

向かいに座るお茶子ちゃん、梅雨ちゃんも同意した。ヒーロー活動は見返りを求めている訳ではないけど、こうして感謝されると疲れていてもやる気が湧き起こるものだ。それに、ちゃんとヒーロー活動をした証のような気がする。
左隣から「ケッ」と毒づくのが聞こえてきた。かっちゃんだ。上鳴くんと瀬呂くんたちが前を通りかかった。

「バクゴーのかっちゃんくん。俺ら風呂入って寝るから」
「宿直よろしく!」
「あぁ?なんでだよ!」
「だって、お前今日何にもしてねーじゃん」

瀬呂くんがニタニタ顔で指摘して、かっちゃんは言い返すことができないようだった。
飯田くんと轟くんと一緒に食器の後片付けをちゃちゃっと済ませた私は日課である蹴りの練習を外でし始めた。
今の私はワン・フォー・オールの力を最大20%までしか使いこなせない。もっともっと努力して早くこの"個性"を自分のものにしないといけない。
蹴りが二千回に到達しようとするころ、パトロールに出ていたかっちゃんが戻ってきた。

「あ、かっちゃんおかえり!パトロールお疲れ様」

かっちゃんは汗だくの私を見て、ポケットに手を入れたままふんぞり返って見つめている。

「ちったぁ成長したのかよ、ワン・フォー・オール」

いつものように苛立ちを含んだ声で素っ気ないかっちゃんに、慌てて「シーッ」と口に指を当てながら後ろを振り返った。誰もいないようでほっと胸を撫で下ろす。ワン・フォー・オールの秘密を知ってるのはこの島ではかっちゃんと私だけ。

「ここでその話はまずいよ・・・」
「俺は気が短けぇ」
「そ、それは痛いほどわかってます・・・小さい頃からずっと一緒だし。あ、そういえばかっちゃん今日宿直するんだよね?私も一緒に宿直してもいいかな?なかなか一緒にいる機会ないし・・・」

そう言ってかっちゃんを見上げると、かっちゃんの顔が少しだけほころんだ。ここ那歩島に来てかっちゃんと何かすることはまだ一度もなくて、少し寂しかったのだ。それはかっちゃんも同じなのかもしれない。

「もう終わりか?」
「あとちょっとだよ」
「なら早くしろ」

かっちゃんは旅館に続く階段に腰掛けて首から下げたタオルで額の汗を拭った。気が短いと言った割に、私の練習を黙って見守ってくれていた。



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