もっと、もっと…
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せっかくの初雪も、長谷川くんには勝てない。
ベッドになだれ込むように二人でダイブした。
電気もつけずに暖房もつけずに冷たいベッドの上で重なり合う。
私の首の下に腕を入れてキスを繰り返す長谷川くん。
甘い吐息と共に入り込んだ舌が強引なのに優しく私の口内の壁をやんわりと舐めていく。
唇をすぼめて舌を抜き取ると長谷川くんと目が合った。
え?って顔でもう一度舌を絡ませる長谷川くんに、またニュルリと舌を抜き取る。
「…キス、させてよ?」
「うん。」
「…余裕ない、」
「ん。私も、」
「ほんとかなぁ?さっきからちょっとづつ俺で遊んでるよね?」
「可愛いんだもん。嬉しいんだもん。今日1日ずっと寂しかった。私だけ孤独感じてて、ずっと逢いたくて、」
「俺も、マイコさんにずっと逢いたかった…。好きだよ、マイコさん…。」
「マイコ、でいいよ…ま、ことくん。」
名前で呼ぶと長谷川くんの目が大きく見開いた。
それから目を細めて「このタイミング、なんだ。もう。」って言うと、私の髪を撫でてまたキスを繰り返す。
柔らかい舌で歯列をなぞられて、ほんのり薄目を開けると長谷川くんも薄目開いてて目が合う。
「マイコ…。」
「ンッ…。」
「こんなんじゃ全然足りない…。」
胸元に顔を埋めてブラの上から小さなキスを落とす長谷川くんの銀色の髪に指を差し込むと背中に回した腕でホックを外される。そのまま肩からブラを抜くから思わず胸元を押さえるとクスって笑って「だ〜め。」そう言うんだ。
「恥ずかしぃよ…。」
「いいじゃん、俺しか見てないんだから。ね?」
ちゅ、ちゅ…って、押さえている腕にキスをして、ゆっくりとその手を解かれた。
空気に触れてほんの一瞬ひんやりしたそこに、柔らかい舌が触れた。
胸の突起を口に含んで舌先でちゅって吸うと、子宮の奥がキュってしまる思いだった。
シーツを掴む手を、不意に長谷川くんが握る。
「可愛い、マイコ…。」
甘い声で、甘い言葉、ずるい…って思うけど、もっともっと聞きたくて、もっともっと触れられたくてたまらないんだ。
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