三代目パフォーマー誕生

サクラ以外の発表はサプライズだったようで、お客さん達もどよめいている。アスカよりも先に私がステージにあがって名前を呼ばれる。心臓吐きそう、誰か助けて…


「緊張してる?」


ポンっと肩を叩かれて振り返るとそこには岩さん。


「俺も、この瞬間が一番緊張してた。ステージに出ちゃえばもう、一緒にパフォーマンスするだけだけど。大丈夫、俺達みんながユーリちゃんのこと欲しがったから。7人全員キミとパフォーマンスできるの楽しみに待ってた。一生忘れられない日にしようや!」


バンって結構な力加減で岩さんの喝が背中に入る。その瞬間、視界が開けた。見えるのはあの煌びやかなステージだけだ。こみ上げる涙をグッと呑んで「はいっ、いきますっ!」立ち上がった瞬間、R.Y.U.S.E.I.のイントロが流れた。


「行くぞっ!」


聞こえたのは直人さんであり、直己さんであり、臣さんで、みんなのパワーを感じる。光に塗れてステージに出た瞬間、武道館にいる1万人の視線と歓声を一気に浴びた。
いつかあのステージに立ちたいとずっと思ってきた。それが今日、今、こうして現実になる。


「三代目パフォーマー星海ユーリ!!」


臣さんの煽りで私が笑顔を見せると客席が揺れた。耳が割れそうなくらいの熱い歓声と私を呼ぶ叫び声。8人でのランニングマン…最高に最高に幸せだと思った。


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