06.街の美青年その2


「くはーっ。この一杯が溜まらねぇよなー」

夜中の酒場、一人の旅の青年がカウンターに座り、ビールの味を楽しんでいる。
何故か、バーテンダーや他の客の姿はない。
その事に、彼自身も疑問には思っていなかった。
そこへ、カランと音を立て、一人の者が酒場の中へと入っていく。
その人物は、臆する事なく真っ直ぐと、カウンターに座る青年の元へと歩いていく。

「こんばんは」

その人物が青年の横に座った時、青年はその姿を見て一瞬で頬を染めていた。

「っ…ど、ども」

青年は、隣に座った女性の服装に、一瞬で目を奪われていた。
黒のハイレグから覗く太もも、何といっても大きく開かれた胸元から覗く、大きな形の良い乳房に、青年は目が離せなくなっていた。

「お一人?」
「あ…い、いや、そうなんだ。一人で飲んでる」

女性の言葉に、青年は言葉を詰まらせるが、どうにか返事をする。
その間にも、どうにか乳房の突起を隠している女性の布から、チラッと見える突起に目を惹かれ、青年の頬は更に赤くなっていく。

「ふふ、じゃあ私もご一緒しても良いかしら?」
「あ、ああ、あんたみたいな美人なら喜んで…!…てか、そんな格好で寒くねえ?」

青年の言葉に、女性は彼をじっと見つめる。

「いや…俺としてはすげぇ目の保養になるからいいけどよ…はは、なんてな」

笑いながら照れを隠す青年と、女性はその距離を詰める。
彼の手首を掴むと、そのまま自分の左の乳房へと持っていく。

「っ?!」

一瞬ビクッとなった青年だが、そのまま手を動かし、乳房を包み込む様に掴む。

「…なら、貴女が温めてくれる?」

女性は妖艶に微笑み、青年を見つめた。

「っ!!」

彼女の笑顔を見た瞬間、青年の理性というものが切れた。
女性の左の乳房を掴んだまま、青年は彼女の唇を奪い、激しく舌を絡ませていく。

「んっ、ふ…」

女性も、自ら舌を差し出し絡ませていく。
キスをしながら、青年はゆっくりと彼女をカウンターへと押し倒していく。
掴んだままの乳房は、寝てもその形を変えず、見事な形を保っていた。
その乳房を、捏ねる様にぐにゅぐにゅと揉み始める。

「あっ…あん…ん…」

キスを終えると、女性の口から甘い吐息が上がり始めていた。
それを聞き、青年は再び頬を染める。

「すっげぇ大きくて柔らかい…」
「ふふ…ありがとう…嬉しいわ」

直ぐ目の前にいる青年に、女性は笑みを浮かべる。

「なあ…あんたの名前は…」
「私はヒロイン…。お願い…私に触れて…?」

両腕を青年の首に回し、ヒロインは頬を少し染め、懇願する。

「っ…!!」

その瞬間、青年の顔がヒロインの目の前から消え、下へと下がっていた。
ヒロインの胸の谷間に吸い付く様にキスをしながら、左だけでなく、右の乳房も左手で掴むと、その柔らかさを確かめる様に、指を乳房に食い込ませながら揉んでいく。

「あんっ、あっ…あん」

ヒロインの声が、先程よりも甘く上がる。
その声をもっと聞きたいと、青年は揉む力を強めていく。
乳房が揉まれるたびに波打つ様に揺れ、青年の掌に張り付いていく。

「あっん…あん…」
「ヒロイン…ヒロイン…」

青年は既に、ヒロインの妖艶な雰囲気に完全に自我を忘れ、飲み込まれていた。
揉まれる内に、ヒロインの黒く薄い布は皺を帯び、横に段々とずれていた。
そして、布から完全に飛び出した乳房の突起に、青年は釘付けになっていた。

「いや…そんなに見ないで…」

ヒロインは瞳を潤ませ、青年を見つめて小さく呟く。

「っ…駄目だ。あんたの…ヒロインの乳首…見たい…」

自分の下で可愛く反応するヒロインに負けじと、青年はそのまま露わになった乳首の根元を親指と人さし指で摘み、くいくいっと捻る。

「ぁあんっ!やだぁ…」

声を上げ、イヤイヤと首を振るヒロイン。
だが、本気で嫌がってなどいなかった。
青年の首に両手を回したまま、潤んだままの瞳で彼を見やる。

「ヒロイン…んな顔すんな…ッ」

そう言いながら、青年は両方の乳首を摘み、コリコリと上へと引っ張っていく。

「あっあんっ!そんな引っ張っちゃいやぁ…」

吐息ではなく、完全に喘ぎ声へと変わったヒロインの甘い声。
その表情は、男を誘惑する笑みを浮かべていた。

「っ…!!」

青年はそのヒロインの表情と声に導かれる様に、指で摘んでいた右の乳首を離すと、そのまま顔を埋め、乳首に吸い付いた。

「ああっ!!」

ヒロインの声が、より一層高く上がる。
右の乳首を口内に含むと、ちゅううっと音を立てて吸う。
そして、左の乳首は摘んだまま、ゆっくりと捻っていく。

「あぁんっ!あんっ、ああん」

ヒロインは青年の首に腕を回したまま、首を仰け反らせ喘ぐ。

「ん、ちゅうう。すっげぇ…乳首硬い…」

カチコチに硬くなってしまった乳首は、青年が吸う度に張り付き、吸いやすい様にさせていた。
左の乳首を吸うのを続けながら、捻っている右の乳首を、今度は人さし指の指先だけで乳頭の部分を押さえると、左右にコロコロと転がしていく。

「ああんっ、あんっ、あぁん」

首を仰け反らせたまま、ヒロインは大きく声を上げる。
背中に当たる冷んやりとした硬い酒場のカウンターも、熱くなったヒロインにとっては心地の良いものであった。

(この男も…本当に上手だわ。気持ち良い…)

ヒロインはそんな事を思い、顔を少し上げ胸元にいる青年を見やる。

「ちゅっ、ちゅう…」

青年はヒロインが見ている事にも気づかず、夢中で右の乳首を音を立てて吸い、左の乳首を、円を描く様に人差し指の指先で転がしている。

「はあぁん。ああっ、ああん。いい…」

青年の首に腕を回し、ヒロインは顔を上げたまま喘ぐ。
ヒロインのいいという言葉に、青年は一瞬動きを止めたが、再びちゅぱちゅぱと乳首を吸い、乳首を優しくそして素早く転がしていく。

「あぁあん、ああん。してぇ…もっと…」

ヒロインは頭をカウンターに下ろし、仰け反って喘ぐ。
そうする事で、乳首が青年にもっと差し出す様になっていた。

「っ…ああ、もっと…あんたを…ヒロインを気持ち良くさせたい…ッ」

青年はヒロインにそう返事をすると、吸うのを止め、今度は舌を乳首に絡ませ、その硬さを楽しむ様に舌を回転させていく。
そして、指で愛撫する左の乳首も、限界まで硬くなった乳首をほぐす様に、優しく摘み上へと擦りあげていく。

「やあぁん、ああんっ」

甘い快楽に、ヒロインは悦びの声を上げる。
暗黒の防具の意思は、彼女に快楽だけを求める様にしている。
操られたヒロインはどうする事も出来ず、ただ、快楽を求め喘いでいた。
青年はそんな事は勿論知らず、右の乳首を舐めるのを止めると、両手で両方の乳房を掴み、その柔らかさを確かめる様にぐにゅぐにゅと揉み込んでいく。

「ああ…ん。あっ…あん…」
「乳首は硬ぇのに…乳房はこんな柔らかいんだな…。すげぇ吸い付いてくる…」

ヒロインの乳房の柔らかさと弾力に、青年はただ感動し、やんわりと揉み続ける。

「あん、あっん…貴方にそう言われると…嬉しいわ…」

ヒロインは再び少し顔を上げ、青年を見つめ笑顔で言う。

「ッ…」

それを見た青年は、更に頬を赤く染める。
そして、乳房を揉むのを止めると、今度は指で愛撫した左の乳首に吸い付いていた。

「ああん!」

乾いていた左の乳首に熱い舌がねっとりと絡み、その乾きを潤す様に吸い付いていく。
そして、舌で愛撫していた右の乳首は、親指と人差し指で根元を摘み、そのまま擦りあげていく。
が、ぬるっとした感触があり、乳首が指から滑って逃げてしまう。

「あぁあんっ、やあんっ」
「ん、ちゅうう…逃げ、んな…ッ」

左の乳首の乾きはもう無くなり、彼の舌でヌルヌルになっていた。
右の乳首も逃さない様にとしっかりと摘み、そのまま強めにクイクイッと捻る。

「あぁあんっ!やぁあんっ」

思わず、ヒロインは青年の服にしがみつき、身体をねじっていた。
乾いていた乳首は舌で潤され、濡れていた乳首は指で愛撫され、その反動に身体が一気に快楽の頂点へと登りつめてしまっていた。

「逃げ…んな…ッ」

身体を捻られ、青年にはヒロインが逃げようとしたと思ったのだろう。
青年はがっちりと舌で愛撫する左の乳房の根元を掴み、突き出た乳首に吸い付き、ちゅううっと思い切り吸い上げる。
その途端、ヒロインは脚を震わせ、更に大きく喘いでいた。

「あぁあんっ!だめぇイくっ、イっちゃう!あぁああん!!」

声を上げ、全身を震わせながら、ヒロインは快楽の頂点へと達していた。

「はあ…はあ…」

ヒロインが息を整えようとすると、青年の姿が視界から消えていた。

「え…」

ヒロインの胸元にあったのは、青年ではなくメノウカードであった。
メノウカードには、街の青年その2と書かれている。
ルミと同じ結果になり、ヒロインはやりきれない気持ちになっていた。

「なんで…なんで私をイかせたらカードになるのよ!意味が分からないわ…!」

ヒロインは起き上がりカードを仕舞うと、さっさと酒場を後にした。
今のヒロインには、イかせた者はカードになるという事を理解出来ていない。
次の男を求め、雪が降りしきる中、ヒロインは再び街の中を彷徨い始めるー。


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