09.試練[ルト]


「はあ…進んでも進んでも森…」

広大な森の中を進みながら、ヒロインはうんざりと呟く。
進んでも進んでも、見えてくるのは森の緑だけ。
動物はおろか、人の影も形もなかった。
剣など持っていて意味があるのか分からないが、ヒロインはとりあえず腰の鞘に剣を入れ、森へ入る前に見たあの塔を目指す。

「絶対あの塔に…レンア姫がいる筈。彼女を助ければ、家に帰れる」

草の道を歩きながら、今帰ったら仕事は…と思うと顔色が青ざめていく。

「絶対クビになってるよね…こんな無断欠席しているんだもん…」

普通に考えれば、ヒロインの仕事先は無くなっているという事だ。

「だったら帰らない方が良いのかもしれない…って、ここで暮らすのなんて無理だわ。…」

ヒロインは一人呟きながら、ポケットからこれまで手に入れたカードを取り出していく。

「盗賊ルト、幻惑師ミリア、火の王シル、氷のレム、街の美青年ルミ、街の美青年その2、街の美青年その3…。全部で7枚か」

サリという、ヒロインがここへ来た時に最初に出会った青年に、何枚メノウカードを集めれば良いか聞けば良かったと、ヒロインは今更ながら後悔した。

「7枚で大丈夫かな。…そもそも、レンア姫はどうしてカイとシルに捕まってしまったんだろう。それに、レムが助けてるだけだって…どういう事…?」

ここへ来て、今更ながらこの世界での疑問が次々と湧き、ヒロインは足を止める。

「助ける為に捕まえたって事?そもそも、3人はこの世界の王と女王様なの?メノウカードを集めれば、私でもカイ達に勝てるの?」

火山で会ったシルは、桁違いの強さであった。
そもそも他の者達も、皆ヒロインの身体に夢中になり、そのお陰でメノウカードにする事が出来ていた。
ヒロインの実力で勝てた者は、誰一人いなかった。

「駄目だ…考えれば考える程、レンア姫を助ける事なんて出来そうにないわ…どうしたら良いのよ…」

これから向かうあの塔には、きっと大勢の敵が待ち受けているだろう。
自分の実力で勝つ事が出来るのか、考えれば考える程不安になってしまう。

「それにしても、どうして私が選ばれたの?他の人じゃ駄目だったの?」

自分以外の人間では駄目だったのだろうか。
自分よりもっと強い、格闘家の人など色々いただろうにと、ヒロインは考える。
が、やはり考えても答えは出ない。

「…行くしかないわね。今の私に出来ることは…前を目指して進むだけだわ」

メノウカードを持ったまま、ヒロインは道の奥へと歩いていく。
メノウカードが光を帯び始めていた事に、ヒロインは気が付かずにいた。



「着いた…」

ヒロインは足を止め、目の前に立ちそびえるものを見つめる。
高くそびえ立った塔は、森の外から見たものと同じであった。
どこか高貴な雰囲気が佇む、まるでお城が細長くなった様な建物であった。
ヒロインが近づいていくと、扉のようなものがある事に気がつく。

「開いてるのかな。…」

ヒロインが扉に触れようとすると、持っていたメノウカードがスッと扉の前へと浮き上がる。

「メノウカードが…」

もうこの世界に来てから、何が起きてもヒロインはあまり驚かなくなっていた。
光を帯びた7枚のメノウカードは、扉の前に浮き上がり、そのままスッと消えていく。

「!ちょ、ちょっと、メノウカードが消えた…?!」

これには幾ら何でも驚いてしまった。
折角集めたメノウカードが、見事に全て消え去っていたのだから。
だが、その代わりに綺麗に装飾された扉がスーッと開き、中へ入れと言わんばかりに簡単に開いていた。

「…行くしかないよね…」

メノウカードが無くなってしまった事は気になるが、やはり進む事しかヒロインには出来ない。
思い切って、ヒロインは中へと踏み入れた。
彼女が完全に塔の中へと入ると、扉は勝手に閉まり、想像は出来ていたが、開かなくなっていた。

「閉めなくても出て行ったりなんかしないわよ。此処しかないんだから」

ヒロインは何も言わない扉にそう言うと、辺りを見渡す。
まるで中世のお城の様な造りであり、天井にはシャンデリア、所々にアンティークな家具が置いてある。

「素敵。ヨーロッパのお城みたいね」

いつまでも見惚れていたいが、そうもいかない。
ヒロインは足を踏み出し、広い塔の中を進み始める。

「…それにしても、誰もいないわね」

コツーンと、ヒロインが歩く光のブーツの音が鳴り響く。
その音以外、何も音は聞こえない。
部屋も幾つかあったが、アンティークの家具が並ぶ寝室などがある以外、特に変わったものはない。

「おかしいわ…何もないなんて。レンア姫も此処にはいないの…?」

塔なのだから、上へ上がる階段がある筈だが、何処を見渡しても見当たらない。
ほどほど広い塔の中を歩き、ヒロインは疲れ始めていた。
そして、一番奥の部屋の扉を開けると、何もない空間がそこには広がり、真ん中には大きな階段がヒロインの視界に入っていた。

「階段だわ!1階には何もなかったし、2階に行ってみよう」

ヒロインの心が少し軽くなり、彼女は部屋の中へと足を一歩踏み入れた。

「!きゃあっ!」

ビリビリッと、部屋に入った瞬間ヒロインの脚から頭の先まで電気が流れていった。
力を失ったヒロインは、そのままお尻をペタンと着いてしまう。

「く…罠、だったみたいね…」

ビリビリと、身体に残る電気がヒロインをビクッとさせる。
立ち上がろうとするが、まるで力が入らず、身動きが取れなくなっていた。

「私の馬鹿…この世界に来てから何回こんな事になってるのよ…!」

身動きが取れずにいれば、敵の思う壺になる事を、ヒロインは嫌という程知っていた。
ヒロインは絶対に立ち上がろうと、脚全体に力を込める。

「よお」
「っ?!」

突然前方から声が上がり、ヒロインは身体をビクッとさせてしまう。
顔を上げた先にいた者は、見覚えるのある緑の髪の青年であった。

「あ、あんたは…!」
「久しぶりだな」

ニヤリと微笑む、緑の短い髪をツンツンと尖らせた美青年。

「私がメノウカードにしたのに…どうして…?!」

そう、盗賊ルトとして、彼はヒロインに触れ、彼女が達してしまうとメノウカードになっていた。
目を見開くヒロインに、ルトはゆっくりと歩み寄る。

「ここはカイ様とシル様、そしてレンア姫様が住む王の塔だ。あんたがここの最上階に行けば、レンア姫は助けられる」
「え…やっぱりここにレンア姫が…」

自分の予想は正しかった。
ここに目的である三人がいる事は間違いない。

「メノウカードを集めたものだけが、この塔に入る事が出来る。あんたはそれを実行出来た。…だが、まだあんたには試練がある」

ルトは再びニヤリと、口角を上げる。
ヒロインは嫌な予感がし、冷や汗をツーッと額から頬、首へと垂らしていく。
ルトはゆっくりとヒロインに近づくと、そのまま膝をつき、彼女と同じ目線に自分の瞳を持っていく。

「…あんたがどれだけ…我慢が出来るかどうか、それが試練だ」
「我慢…?」
「ああ…こういう事だ」

ルトはそう囁くと、ヒロインの顎を掴み、あっという間にその唇を奪っていた。

「んんっ!んっ…!」

ヒロインは嫌々と首を振り、ルトの胸板を両手で押さえ力を込めるが、まるでビクとも動かない。
電気の痛みがまだ残り、動くとビリビリッと身体に流れていく。
身体が駄目ならと、ヒロインは入り込んでくるルトの舌を、カリッと噛む。

「つッ!」

ルトは痛みを覚え、ヒロインの唇から離れる。
ヒロインはキッと、彼を睨む。

「またキスしたら、舌を噛み切ってやるから!」

彼には一度身体を許しているが、またほいそれと簡単に許すわけにはいかない。

「くく、相変わらず気が強いぜ。…だが、俺はあんたの弱い所をもう知っているからな」
「っ…」

舌から流れた血をペロリと舐めながら、ルトは妖しく囁く。
その姿が余りにも妖艶で、ヒロインは思わずドキッとなってしまう。

「キスが駄目なら、あんたの身体を弄ってやるよ。この前の分含めて、たっぷりとな…」

ルトの両手がヒロインの両肩に触れ、彼女の身体はそのまま力無く床に倒れていく。
起き上がろうと力を込めるが、その途端、ヒロインの身体に光が突然現れていた。
いつも防具が変わるたびに現れる、あの光であった。

「えっ、な、何…っ?!」

ヒロインが驚いている間に、彼女の防具が変わり、光も消えていた。

「な、なんで…どうして元に戻っちゃったの…?!」

光の防具に身を包まれていたヒロインの身体は、この世界に来た時の最初の防具、キャミソールとミニスカートのものへと変わっていたのだ。
それを見たルトは、ヒュッと口笛を吹く。

「へえ…そういや、俺はこの格好のあんたに触れたんだったな。くく、あん時の続きが出来るって事だな」

ルトの妖しい笑みは、殆どの女性が見惚れてしまうほどかっこいいものであったが、ヒロインも彼に大人しく触れられている暇はなかった。
一刻も早く、レンア姫がいると分かれば助けに行かなければ。
ヒロインの想いとは裏腹に、ルトは目線を彼女の顔から下へと移していく。

「キスすると舌噛まれるからな。なら…あん時味わったあんたのおっぱい…触れて良いよな…クク」
「!いや、やだ…!レンア姫ここにいるんでしょう?!お願い、見逃して!」

ヒロインは嫌々と首を横に振るが、ルトは離してはくれない。

「言っただろ。これが試練だと。あんたは我慢の試練を突破しなければ…レンア姫を助ける事は出来ねぇんだよ…ん、ちゅ…」
「!やぁ…っ!」

ルトはそう囁くと顔を埋め、ヒロインの首筋に流れた汗を舌で舐めとっていく。
じゅるっと音を立て、汗を舐めとり、首筋にねっとりと舌を這わせていく。

「いや…やだ、止めて…!」

ルトが首筋を舐め始めて直ぐ、ヒロインは一瞬で身体に甘痒い痺れが生まれている事に気付き、首を振り否定する。
ルトの愛撫が巧みである事を、身体は覚えているのだった。

「あんたはメノウカードを集め、ここまで来たんだ。今までここまで来れた奴はいねぇ。…何より、俺があんたにまた触れてぇ…」
「?…あっ…!」

ルトのここまで来れた奴はいないという言葉にヒロインは疑問を感じたが、直ぐにその事は頭の隅に行ってしまう。
再びルトが首筋を舌で這い、両肩を掴んでいた両手が下へと下りると、そこにあった大きな膨らみを包み込み、ぐにゅりと円を描く様に揉み始めていく。

「ふあ…っ!あっ…やだ…っ」

我慢の試練とは何と、ヒロインは頭で考えたかった。
だが、キャミソールの上からでも分かる豊満な乳房をぐにゅぐにゅと揉まれ、根元を掴んでから掌で撫でるように揉まれると、頭の中が一瞬で快楽に包まれていってしまう。

「あんっ!あ…っ、やぁ…ぁ…」

電気の痛みはもう無かったが、まるで身体が抵抗しようとしない。
寧ろ、もっとしてほしい、そんな想いに変化していた。

(我慢の試練って何…?こうされて我慢しろって事…?)

快楽に負けじと考えるが、ルトの愛撫はどんどん激しくなっていく。

「ん、ちゅ…は…」

ルトは首筋を噛み付くようにキスをしながら、両手で包み込んだ乳房をキャミソールに皺が出来るほど、激しく捏ねるように揉み回していく。

「ふあっ、あん!やあ…やめて…っ」

キャミソールの下の乳首が痛い程硬く尖ってしまっている事が分かり、ヒロインはルトの両肩を掴む。
が、ルトは止めようとする事はなく、ヒロインの想いとは裏腹に、キャミソールの下からぷっくりと飛び出す乳首の輪郭を見つけると、指の腹でスッと輪郭を撫でていく。

「あんっ!!や、やだ、だめ…っ」
「あんたを電気で動けなくさせ、あんたが感じるおっぱいを一杯触れる。それが…この俺の役目だ。…クク、役目じゃなくても、あんたなら喜んで触れるぜ…」

ルトの頬も、心なしか赤みを帯びていた。

「触れなくて良い…っ、お願い、ルト止めて…っ」

以前の様に名前を呼べば、と、ヒロインは思ったが、名前を呼んでもルトは消えない。
それどころか、再び指が動き出し、キャミソールの上から乳首を摘むと、コリコリと捻っていく。

「あんっ!やだぁ…あん」

嫌とは言っていても、彼の愛撫を知る身体は正直だ。
乳首は更に硬さを増し、キャミソールの下からでもその存在が分かってしまっており、ルトに摘みやすくさせていた。

「可愛いぜ…あんたの声…また聞きたいと思ってた」

鎖骨の辺りを舐めまわしながら、ルトは嬉しそうに呟く。
可愛いと言われて嬉しくない筈ないが、このまま身を任せてはと、ヒロインは思ってしまう。
だが、やはり身体は正直であった。
鎖骨から谷間に舌を這わされ、クルクルと捏ねながら乳房を揉み、最後に乳首を摘まれると、何とも言えない心地よさに包まれ、自然と甘い声が漏れてしまう。

「あんっ、あっ…あん。はぁ…ん」

肩を掴む力も弱まり、ヒロインの中にも抵抗しようという意思が無くなっていく。

「ちゅっ。ん…」

ヒロインの声を聞き、ルトも彼女が堕ち始めた事が分かった。
一度胸の愛撫を止めると、ルトはヒロインの肩にあるキャミソールの紐を摘むと、そのまま腕から手首の方へと下げていく。

「あっ…やだ…っ」

ヒロインがビクッとなり、露わになってしまった胸を隠そうと、両手を動かそうとする。
が、ヒロインより先にルトの両手が乳房へと舞い戻っていた。

「隠すな…あんたを見せろよ…」

ぷるんっと揺れながら露わになったヒロインの乳房の根元を掴むと、ルトはこねる様にぐにゅぐにゅと揉みしだいていく。

「あぁ、ん…っ、あん、やあ…」

キャミソールの上からよりも強い快楽に襲われ、ヒロインは直ぐに甘い声を漏らす。

「柔らけぇ…あんたのおっぱい、マジ最高たぜ…ッ」

ルトは頬を赤く染め、揺れる乳房を見つめながら呟く。
そして、乳房の真ん中で硬く尖る赤い実を見て、それに誘われる様にルトはその突起へと舌を這わしていく。

「ああっ…!」

ピンッと尖る左の乳首の乳頭にルトの熱い舌がツンと触れ、思わずヒロインは身体を震わせていた。
そのままチュルッと乳首はルトの口の中に滑り込まれ、ちゅっ、ちゅうっと音を立てながら吸われていく。

「あぁん!あんっ、ああん」

乳首を吸われると、まるで力が抜けたかの様に、身体は抵抗する力を失っていた。
既にルトの両肩にあるヒロインの両手は、ただそこに置かれているだけの状態になり、彼を押し戻そうとはしなかった。

「ちゅっ、ん…」

硬い乳首を丹念に吸い上げながら、右の乳首の乳頭に人差し指の指先だけで触れると、そのままコロコロと転がしていく。

「ああんっ、あぁっ…あぁん」

ルトの人差し指によって、乳首は根元から折れ曲り、コロコロと彼の指に合わせ転がっている。
左の乳首をちゅぱっと引き抜くと、唾液に濡れ光を浴びていた。
その乳首に今度は舌先を尖らせ乳頭の部分に当て、ツンツンと上下に弾いていく。

「やあんっ!あんっ、あぁ…っ」

そして、右の乳首を転がすのを止めると、人差し指と親指で摘み、くいくいっと根元を捻っていく。

「あんっ!あんっあっ…やあ、ぁん」

硬い乳首はルトの舌と指によって転がり、ヒロインに快楽を引き起こさせていた。

(駄目…感じちゃ駄目…でも、気持ち良い…っ。私がイってももう…ルトはメノウカードにはならない…どうしたら良いの?耐えるしかないの…?)

残っていた理性の中で、ヒロインは必死にどうしたら良いか考えを巡らせる。
が、一向に考えは思いつかない。
ヒロインの思いとは裏腹に、ルトは乳首への愛撫を止めようとはしない。
捻っていた右の乳首を再び乳頭の部分を押さえ、上から下へとゆっくり動かしていく。
乳首はその動きに合わせ形を変えるが
、既に硬く尖っている為、ルトが少し動きを止めると直ぐにピンッと元の位置に戻ってしまう。
その動きを繰り返し、ルトは上下に乳首を弾いていく。

「あぁんっ。あん、ああん。だめぇ…っ」

首をフルフルと横に振り、ヒロインはイヤイヤと言う。
そんな彼女を見て、ルトはクスリと笑う。

「クク、駄目じゃねぇだろ?こんなに乳首硬くしてよ…身体は正直で良い子だぜ…?」

ルトの低い声は、ヒロインの官能の渦をゾクリと刺激する。
ルトは右の乳首を指の腹に押し付けると、そのまま捏ねくり回していく。

「やぁんっ!あっ、あぁんっ」

ヒロインの声に合わせる様に、左の乳首も舌先で素早くチロチロと弾いていく。

「はあん、あんっ、ああん」

身体を震わせ、ビクッとなるヒロイン。
完全に硬く尖ってしまった両方の乳首は、ルトの舌や指に負けない様にと、転がされたり弾かれても直ぐに元の位置に戻っていた。

「乳首、すげぇ硬いぜ…?俺の指と舌を跳ね除けてる」
「ああ…ん、そんな…事、ない…っ」

乳首が硬い事を認めてしまうのは恥ずかしく、ヒロインは首を横に振る。

「クク、勝気なあんた、マジ可愛いな」

ルトは優しく笑顔を浮かべて言う。
思わず、ヒロインはその笑顔にドキッとなってしまう。
が、その隙にルトは右の乳首へと舌を這わす。
乳首を摘む様に唇で少し挟み、左の乳首の乳頭に指を当て、左右にゆっくり倒しながら転がしていく。

「あぁんっ…ん、はぁ、あん」

思わず、ヒロインは首を仰け反らせていた。
それ程、ルトの愛撫が心地良い。

「ん…あんたの乳首、硬くて美味いぜ…」

ルトはそう囁き、そのまま右の乳首に歯を立て、根元から優しく甘噛みしていく。

「んっはあんっ!あんっ、あっ、あぁ…」

歯を食いしばり声を出すまいとするが、ルトの愛撫を受け自然に甘い声へと変わってしまう。
唾液で濡れた左の乳首を強めに摘み、上へと捻りながら引っ張り、甘噛みした右の乳首を口の中にすっぽり含み、ちゅうちゅうと音を立て吸い上げていく。

「ああんっ、あんっ、はぁん…」

我慢出来なく甘い声を漏らしてしまうヒロイン。

(どうして…なんでこんなに気持ち良いの…?)

自分でも分からないが、堪らなく気持ちが良い。
ルトは右の乳首を引き抜き、再び左の乳首へと移動し吸い付く。
指で愛撫され乾きを覚えた左の乳首を再び潤す為、強めに乳首を挟み吸い上げる。

「はあんっ、あんっ、ああん」

そして、唾液で濡れた右の乳首を摘み、クニクニとしながら擦り合わせていく。

「あぁん。あっ、あっ…はぁん」

快楽で頭の中が白く靄がかかり、ヒロインの理性を奪っていく。

(気持ち良いよ…このまま…ルトに抱かれたい…)

彼女の中の理性は、既に無くなりつつあった。
ルトは再び右の乳首を吸い、ちゅぱっとしながら吸うのを繰り返す。

「はぁんっ、ああん」

そして、左の乳首を指の間に挟むと、乳房をぐにゅぐにゅと揉み回していく。

「ああん。あっ、あぁん」
「ん、ちゅ…ッ」

ルト自身も、任務だと言う事を忘れ、夢中でヒロインの乳首を愛撫していた。
ルトは、右の乳首の根元に舌を当て、根元から乳首を舌で上下に押し倒し、元の位置に戻ったら強めに吸い、ちゅっちゅうっと音を立て、乳首に刺激を送る。

「あっあっ…あんっ、あぁん」

左の乳首も、乳房を揉むのを止め、再び指に乳首を当て、優しく円を描く様に乳首を転がしていく。

「はあぁ、ん。あんっ、あぁん…ルト…良いよぉ…」

理性の無くなったヒロインは、ルトの髪に指を食い込ませ、首を仰け反らせる。

「…ッ、ん、ちゅう…ッ」

乱れたヒロインの姿に、ルトは両方の乳房の根元を掴み、中央に寄せる。
そして、中央に寄せられ突き出た両方の乳首を口に含み、ちゅうぅっと思い切り吸い上げた。

「あぁあん!あんっ、あん!ルト…」
「俺は…あんたが好きだ…ッ」

ちゅぱっと引き抜き、チロチロと弾いてから、また口の中に含み、硬い乳首を吸い上げていく。

「ああんっ、あんっあんっ!だめぇ…ルトっ…そんなに吸わないで…あぁあんっ」

ヒロインはルトの髪に指を食い込ませたまま、腰を浮かせて喘いでしまう。

「ッ…」

ルトは乳首を引き抜くと、感じるヒロインの顔を見つめる。

「あっ…ルト…」
「俺、あんたの名前知らねぇ…。名前、教えろよ…」

今更ながらだと、ヒロインもルトも思ったが、彼女はゆっくり言葉を口にする。

「…ヒロイン…よ…」

愛しいと思った女性の名をやっと聞く事が出来、ルトは笑みを浮かべた。

「ヒロインか、良い名前だ…。なあ、あんたの事マジで好きだ…。キス、して良いか…?」
「うん…良いよ…」

ヒロインも自然に、コクリと頷いていた。
二人はそのまま引き寄せられ、唇を触れる。

「ヒロイン…ありがとな…ん」
「ん…ルト…」

ヒロインは目を瞑り、ルトの唇を受け入れる。
嫌ではない、彼の事を受け入れたいと、ヒロインは思った。
そして、ゆっくりと目を開けると、そこにはルトの姿は無く、いつの間にかヒロインの防具は元の姿に戻っていた。

「ルト…私を、私を想ってくれてありがとう…。…試練、突破出来たって事だよね…」

ルトがいなくなったという事は、彼が言っていた試練を突破出来たという事だろう。
突然消えた彼に、ヒロインはもう驚く事は無かった。
身体も自由が効く様になり、ヒロインはゆっくりと立ち上がる。

「ルト…貴方の事忘れない」

試練を突破させてくれたルトに感謝の気持ちを思い、ヒロインは階段へと向かって歩き出す。
レンア姫の為にも、ルトの為にもと、足を踏み出すヒロインの力は、確実に強いものへと変化されていたー。


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