あなたがいない世界なんかいやだよ*あるべると


今日、僕は一樹のところへ、脚を進めていた


すると、一樹が目の前にいた

「一樹」

僕が声をかけると一樹は振り返ってくれた

「あぁ…誉、いきなり呼び出してすまん」

「ふふ、いいよ。一樹だから」

僕の言った言葉に顔を赤くししてそれを隠すように生徒会室に向かって歩きだした一樹
一樹の手をみると付いて来いと手招きしていた

僕は、可愛いなと思いつつ付いて行く





「おい、ついたぞ」

あれから、僕は何も考えず、ただボーッと歩いていると何時の間にか生徒会室についたようだ

そして、一樹が扉を開き入り僕も続いて入って扉を閉めた


と、同時に僕は一樹に手を握られソファへ連れていかれ座らされた
その間、手は握られたまま


「誉…俺ダメかもしれん」
「急にどうしたの?」
「俺、卒業なんてしたくねーよ」
「一樹…」

いきなり、一樹が発した弱音に僕は驚いた
何時もなら、どんな辛い事でも僕から聞かないと言い出さない一樹が自ら言い出したのだから

「僕は一樹から離れて行く気なんてないよ」

だから、僕は一樹をぎゅっと抱き締めながら耳元でしか聞こえないような小声で言った

「だから、僕は一樹から離れる気なんてないよ…大好きだもん」
「……誉」

すると一樹から抱きかえされた
僕は思わず一樹にキスをした

「…んっ」

深い深いキス
僕を満たしてくれるキス
僕こそ一樹から離れられないよ




だって一樹が大好きで愛してるから




―――あなたがいない世界なんかいやだよ



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