◎ 幸福時計
部活で忙しいてなかなか会えんかった黒井先輩ん家に呼ばれた。
久々に入った部屋は相変わらず整っとる…ちゅうか、物が少ない。
(あ、時計止まっとる)
不意に壁にかかっとった掛け時計見たら、止まっとった。
「光?どないかした?」
ジッと時計見とったからか、先輩が俺を見上げて問いかける。
俺の視線の先を追って、
「あぁ止まってもうてるねー」
呟いた。
「電池替えましょか?」
多分、今替えんかったら、こんまま放置や。
「んーえぇわ」
1回首を横に振って、先輩が俺に抱きつく。
学校はしっかり者で通っとる先輩やから、こんな風にしてくるんは、ホンマに珍しい。
「どないかしました?」
「時間、見てみ?」
その時間はちょうど7時20分。
「あー」
低く唸るみたいな声が出る。
恥ずかしい。
先輩がそんままでえぇ言うた理由がわかって、ホンマに恥ずかしい。
「光、好き」
秒針の音も聞こえん部屋で、糺先輩の声はいつもよりちょっと大きく感じた。
幸福時計(俺の方が好きなんて言えるわけないやんけ)
write by 99/2008/05/16
光が好きすぎる。
イエイ☆関西弁
某ぐだぐだ青春漫画に初登場した弟君が光に似てた。
初々しい初恋話がちょー可愛い。
実は3次元でやってたサイトにUPする予定で書いてたのをリメイクしたもんだったり…。
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