お題 | ナノ

明るすぎる夜のなか(鳳長太郎)



「あれ?鳳くん?」

「こんばんは」

「こんばんはー。こんな時間まで部活?」

「えぇ大会前ですから」

「大変だね」

「好きだから耐えられますよ」

「頑張ってね!」

「はい、ありがとうございます」

「じゃ、私はこれで」

「え?あ、待ってください!」

「なに?」

「送ります。もう暗いですし、先輩は女の子なんですから」

「あー…」

「どうかしました?」

「照れるな、と思って」

「そうですか?」

「お言葉に甘えて送ってもらおうかな」

「是非」


色とりどりのネオンで鳳くんの銀髪がキラキラ輝いていた。



(c)ひよこ屋