お題 | ナノ

異色な組み合わせ(立海/過去)



「ふふ」


突然、隣に立っていた魔王様…いや、幸村が笑った。


「なに?」


訝しげに思いながらも、一応、訊いてみる。

ホントは命が惜しいから、出来ることなら幸村には関わりたくないのに…!


「あれ、見慣れたなぁって」


あれと視線だけでしめされた所には、柳とその後ろをちょこまかと走り回る1年生の姿があった。


「異色な組み合わせよね」

「昨日は真田にくっついてたよ、あの子」


入部早々にうちの三強相手にやらかしてくれちゃった1年生切原赤也。

ある意味で先輩に気に入られたようだ。

先輩といっても、三強をはじめとする2年生だけど。


「あの子、先が楽しみだな」

「そうだね」


きっと彼は私達にとって重要な人物になる。

この時、確かにそう思った。




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