お題 | ナノ

天気予報は当たらない(忍足侑士)



「今日は降らないっていったじゃないかー!!」


私の叫び声は人気のなくなった校舎に響いた。


「天気予報なん信じるからや」

「出たな、忍足侑士」

「なんでフルネームやねん」


ギュッと眉間に皺を寄せて私より数十cm高い忍足を見上げる。


「ほら、帰るで」


忍足は左手に傘を持って、右手を私に差し出した。


「濡れたくないからだからね!」

「はいはい。もうちょいこっちな」

「肩を抱くなー!!」




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