私が過去へとタイムスリップしてから一週間が過ぎた。

その間、2人とは仲良くなったといっていいだろう。

私は今もまだ雅治の家にいる。

パパ達と区別する為に彼らを名前を呼び捨てで呼ぶことに強制的に決められたのは、あの2日の夕ご飯の時だ。

最初は抵抗のあった呼び捨てだったけれど、今ではもう慣れたものだ。

雅治の家族は部活のある雅治を残して少し早めに夏休みの家族旅行に出ているらしい。

その間中、好き放題できるとのことで、ブン太は私がくる前から仁王家に入り浸る気だったそうだ。


「お、今日は肉じゃがか」

「あ、つまみ食いはっ」

「おぉ俺好みの味じゃ」


いつの間にか背後に立っていた雅治のつまみ食いを止めようとしたのに、ひょいっと鍋の中のじゃがいもを取られてしまった。

俺好みの味っていうわけのわからない感想を添えられる。

雅治好みの味なのは仕方ないのかもしれない。

この一年、私はまーくんに料理を作っていたのだから、まーくん好みの味で料理を作ってしまうのだ。


「おかえり」

「ただいま。今日も暇じゃったんじゃなか?」

「平気。テレビ見てたから」


心配そうな顔をする雅治にニッと笑えば、ニッと笑い返された。



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