「(ケムリダケ、もうちょい採っとけばよかったな)」

現在、変なおじさま(エリーゼと関係がある様子)から上手いこと逃げて
サマンガン街道を進んでいる。
サリアはジュードたちがワケアリな理由をきいていなかったので、
少しとばっちりをくらった気分だった。

「エリーゼちゃん、オタオタってかわいいよね」

「えっ………よく、見れば、…そうですね」

「サリアさん、倒しづらくなるからやめて…」

「うん、ごめん」

樹海を抜けると直ぐにカラハ・シャールの城門が見えた。
ジュードは安堵した様子だった。

「やっと、カラハ・シャールについたね」

エリーゼが心配そうに振り返る。

「もう、でっかいおじさんこないかなー」

「この雰囲気のなかまででは、追ってこれまい」

「そうだね(大体あの人が何者かわからないしなあ)」

おっ、とわざとらしくアルヴィンが骨董屋に目を向ける。
骨董を見ながら、情報収集をするらしい。
まあ、妥当だろうなと思いサリアは無関心に骨董を見つめていた。
自分だけ浮くわけには行かない。
話の流れだと、もしかしてジュードたちがスパイなのかもしれないなんて思いながら。
だが、スパイにしては大所帯だが。ジュードくん、浮いてるよなんて思っていると、
怪しい視線を向けられていた。

「ジュードくん、これ良くない?」

「あ、うん…そうだね…」

「買ってよー」

「えっ」

エリーゼはイフリート紋、とやらが入っているカップに、女の子と共に目を向けていた。
ミラが奪い取って違うだろうと告げると、女の子の後ろに控えていた初老の男が少し笑った。
イフリート紋、が入ったカップを女の子が購入し骨董屋を去る。良い買い物が出来たようだ。

「(この初老の男、なんだか只者じゃないなあ)」

のんびりそんなことを考えていると、ミラたちは女の子にお茶会に招待されていた。
ミラは複雑そうな顔をして、そんな暇などないのだが、と言っていたが、
意外と楽しそうだった。

「ミラさん」

「どうした、サリア」

「お茶会、私も付いていってかまわないんですか?」

拒否されたら宿を取ろうと思っていた。
暇つぶしにしては濃いかった(主に戦闘が)なあ等と思いながらたずねると、
当然だろうと返ってきた。

「お前も招待されたのだ。一緒に行こう。」

「うん…じゃあ、ちょっとお茶会まで自由行動して良い?」

「ああ。じゃあ、また後でな。」

「うん」









(カラハ・シャールのお店めぐりだ!)





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