「真琴はハルちゃんと私のどっちの彼氏なんですか!」
「……はあ?」



私の必死の訴えに、拍子抜けした声で返してくる真琴。その呆れ顔はなんだ!こっちは真剣なんだぞ!



「そんなのなまえに決まってるだろ」
「(きゅん!)で、でも、いっつもハルちゃんと一緒にいるし、私がさりげなく手つないでほしいとかちゅーしたいとかアピールしても華麗にスルーされるし!」



付き合い始めてから、私達は恋人らしいことを少しも出来ていない。
2人きりで登下校なんてしたことないし、手をつなぎたいだのちゅーしたいだののアピール無視なんていつものこと。スカートをいつもより短くしてもわざとブラウスのボタンを1つ多く開けても、「女の子は体冷やしちゃダメだよ」って!馬鹿!この紳士馬鹿!きゅんとしたけど!嬉しいけどそうじゃない!



「私はいちゃつきたいです」
「そこまで言うなら、遠慮しなくていいのかな」
「遠慮とかいらないもん」
「そう?ずっと頑張って抑えてきたんだけど……」



そう言って噛みつくようにキスしてきた彼の目は、初めて見るギラギラした目だった。



「散々我慢してきた分、今までみたいな優しい俺でいられなくなるかもしれないよ。いいの?」





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