RPG-DH

※チームDHの戦い派生

「と言うわけで俺は服を手に入れた」
「ねぇなにその解説口調」

俺の隣でつっこみをするの俺のマイハニー恭弥。
リボーンの悪戯によって突如RPGの世界に取り込まれた俺と恭弥はそれぞれの役になりすまし、この世界から抜け出すため(つまりクリアするため)に旅をしている。

「それとなにその嘘解説」
「嘘?」

おおっと、俺が心の中で解説をしていると隣の恭弥が話しかけてきたぞ。放置されて寂しいのかも知れない、可愛い奴だ。流石俺のマイハニー流石俺の恭弥。そして言っていることが少しリボーンみたいだ。
読心術なんて学ばなくていいんだからな。

「全体的に気持ち悪い嘘付かないで」
「どうゆうこと?」
「全部口に出てるんだよね。あなた」

OMG(オーマイガ)

どうやら俺はコレまでの全てを口に出していたらしい。まぁ聞かれても問題なことは何一つ口にしていないから気にしないでおこう。兎にも角にも

「俺は服を手に入れた」
「勝手に買ったんでしょ」

どうやら俺の言うことに今日はとことん文句を付けたい気分らしい。恭弥は可愛い顔の眉間に皺をよせてはムっとしている。可愛いのはいつものことだ。
勝手に、と恭弥が言うのには理由があった。この世界に来てまず気になったことは、恭弥はRPGさながらの格好をしているのにもかかわらず、俺はハーフパンツ一枚というイケメンではなかったたらただの露出狂にしかなりえない格好をしていたことだ。しかも恭弥の装いからして恭弥は主役的な配役。
それなのにも関わらず、俺の配役は 村人1 だった。
それが俺が半裸で裸足の理由だった。俺はとにかくイケメンだろうがなんだろうがその格好が恥ずかしくて恭弥に服を求めたが、金がもったいないと却下された。無駄使いするなと言われたのだ。

服のどこが無駄使いなんだ恭弥・・・!

しかたなく俺は恭弥に協力してこのゲームに登場するモンスターというやつを倒して、地道にお金を稼ぐという普段のセレブっぷりとは真逆の努力をすることになった。

が、しかし。

恭弥はどこまで行っても鬼嫁だった。金を稼ぐのに協力したのに俺の服は一向にハーフパンツのまま。服を買う気配もない。
ま、サイフ奪って服購入だよな。

「咬み殺す」
「え?? なに、急に」
「僕のお財布の癖にお財布盗むなんて―…!」

「ちょっまっアーーーーーーーーーーッ!」


こうして今日もチームDHの戦いならぬ旅は続いていくのだった――。

(2011.0510)

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