つまり、そうゆうことです *+10♀

ディーノとヒバリに子供が生まれたら、性格は母親似で、喋り方や口癖は母親譲りです。顔つきは二人ともに似て、瞳や髪の色は母親似です。よく母親の絵を描いて見せに来て、父親と人形遊びをしたがります。

ついった@診断

つまり、そうゆうことです

恭弥と出会ったのはもう10年も前のことで、結婚したのはそれから数年後のことだった。すぐに子供に恵まれ、俺と恭弥の間には可愛らしい女の子が生まれた。女でも男でも、子供が生まれたら嬉しいと感じると思っていたが、女の子は思っていた以上に可愛らしかった。
そしてそれは将来この子を嫁に行かせなきゃいけないのか、と考える度に気が重くなった。こんな可愛い俺の娘を、俺の娘を、俺の…おれの…。

「あなたなに考えてるの?」

突然聞こえた声に書類から顔をあげれば、すぐそばに恭弥顔がある。それはもう少しで触れてしまう距離で、恭弥がこんな近くまで寄って来るまで俺はその存在に気が付いてなかったのだ。
恭弥が近くにいたことと、話が聞こえなくなったことに俺は驚いていたが、恭弥は少し呆れた顔をしていた。

「…ええと、なんの話?」
「あなたなにも聞いてなかったの?」

恭弥の用件を聞けばそれ。どうやら恭弥は何かしらの話をしていたらしいのだが、俺の頭には何も入っていなかったのだ。当たり前だ、俺の娘の将来のことを考えていたんだ。大事なのは娘に決まってる。
でも仕事の話も大事だ。ええと、なんの話だったか。そもそもどこから娘に話が飛んだんだ?

「あの子の話だったのに、あなた聞いてなかったの?」
「あぁ、それでか!」

俺は片手の拳を、空いてる手のひらに落とすほどに納得していた。
恭弥は入ってくるなりあの子がね、と話を始めるもんだから会いたいなぁと考えているうちに思考が飛び、気が付いたらあの子の将来ばかり考えてしまっていたのだ。

「あの子が見せたいものがあるんだって。それで入りたいのに、あなたが気が付かないから僕が聞きに来たんだけど」

ガタッ

恭弥の言うとおりドアの方を見れば恭弥と同じ色、そっくりな瞳を持った小さな娘がドアからこっそりこちらを見ていた。すぐに目が会えば嬉しそうにふにゃりと笑う。その笑顔が可愛くて可愛くて、俺は直ぐに立ち上がり側に駆け寄った。
後ろで椅子が倒れる様な音がしたが、きっと恭弥が元に戻すだろう。現に娘を抱き上げる背では、恭弥の小言が聞こえる。

「ごめんな〜、待たせちゃって」
「でもぱぱおしごとちゅ、だったでしょ?」

舌足らずに言う姿も愛しく、抱き上げれば空いた片手で俺の服を掴むその姿も可愛らしかった。またその小さな手も可愛くて仕方ない。幼い故の柔い四肢はなんとも言い表せないほどだ。

「これ、ままをかいたの」

片手に握った、巻いた画用紙を互いの片手で端を押さえて開いた。そこには恭弥を表す黒のクレヨンを主に描かれた人物の絵があった。それはなかなかのもので、恭弥しか描いてないのが残念なくらいだった。
ぱぱのことも描いてくれるかなぁ、と言えばまた描いてくれることを約束してくれた。

あぁ可愛い、本当に俺の娘は可愛い。なにが可愛いってもうその全てがだ。存在も行動も言動もなにもかもが可愛い。恭弥に似た髪も後頭部が丸い所も、小さなもみじの様な手のひらも、どんな洋服でも似合ってしまう所も可愛らしい。
こうやって絵を描いては俺に見せに来るのは、今日が始めてのことではない。けれど俺に見せに来てくれる、というのが可愛くて仕方が無い。しかも今日は恭弥の絵だった。いつもは動物やぬいぐるみ、敷地内の花を描いていたのに。
恭弥のことがすごく羨ましかったが、可愛いから問題はない。俺のことも描いてくれるらしい。待ち遠しい。すごく待ち遠しい。

本当に可愛くて仕方が無い!

つまり、そうゆうことです
(さすが俺の娘)
(あなたって本当親ばか)

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