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「…では、僕から説明させていただきますね」

楓斗たちは、彼らから事情を聞くために場所を変えていた。

青が語る。

「まず、僕の名前はセシル。称号は《白群》です。そして、この緑の彼は翠。称号は《常磐》です」

(《常磐》…?カイレンが言っていた…)

《常磐》翠の方をちらりと見ると、彼は心底興味がないようであくびをしていた。

「そして、彼女が《竜胆》です」

セシルが指す先にいたのは、幼なじみの彼女だった。

(紫が、《竜胆》…)

紫の方を見るが、彼女は楓斗とは目線を合わせようとはしなかった。


「そして楓斗様。なぜ僕たちが貴方を守るのか、です」

セシルの言葉に、楓斗は意識を次の言葉に集中させる。




「楓斗様、貴方は―――



―――ムラクモを統治する陽坂家のご子息なのです」


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