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 これが俺の日常です

熱気がこもる体育館。
ボールのバウンドする音やシューズがこすれる音、ゴールが揺れる音があちこちでする。
ボールを取り合い、コートを行き来するのを見続けているのは目が疲れる。

ふう、と軽く息を吐いたとき、白のチームがボールを持った。
ドリブルをし、フェイントを上手くかけガードされていないチームメイトにパスをした。パスを受けた子は3ポイントラインからボールを放つ。

―シュパッ 3ポイント

首にかけていた笛でピーッと鳴らす。


「白、3ポイント」


再び動き出した彼らを視界に入れながら、持っているスコアの紙に『3ポイント 皆川』と書いた。


「晴ちゃん!」


左の方向から聞き慣れた声が届いた。聞こえてきた方向を見ると、案の定こちらに走ってくる桃井が見えた。


「桃井・・・どうした?」
「今、スコアボード記入してるんだよね?」
「ああ、そうだけど」
「変わってもらってもいい?ドリンク、晴ちゃんに作ってもらいたくて」
「ドリンク?それくらいなら桃井が作れば・・・って、あ。」


そうだった、と前に青峰に言われたことを思い出した。
桃井は極度の料理下手だった。
俺の納得した様子に気づいたのか、むっとした桃井は


「・・・別に私にだって作れるもん」
「まぁまぁ。ここは得意な奴に任せといてよ」


よほど不本意だったらしく、軽くいじけてしまった。
これには苦笑するしかない。
大ちゃんが止めなきゃ私が作ったのに・・・とボソッと言っているのは気にしないことにした。


「じゃ、俺ドリンク作ってくるね。スコア任せた」
「うん、任せて!いってらっしゃい」
「いってきます」


持っていたスコアボードを桃井に手渡し、ドリンクを入れる容器が置いてあるだろう部室へ急いだ。



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