世界でいちばん。(13/15)
すっかり、裸にされた体をベッドに横たえられ、
シャツを脱ぎ捨てた秋羅さんが、ゆっくりと覆い被さってくるのを甘い期待とともに、見つめていた。
ゆっくりゆっくりと大きな手が滑るように、私の頬から首…胸から腰へと撫でて行く。
「ばかだな……お前に言い寄る男を追い払うのは俺の役目で…恋人の特権だぞ?
…もっと甘えろって
……でも、相談出来ないような気持ちにさせちまってるのは…
俺のせいなんだよな…
今まで、俺がやってきたことが……何度もお前を傷つけて、辛い思いさせて…
これからも……俺の側にいるだけで、お前を傷つける言葉を吐くヤツが現れるかもしれないって、分かってんのに…
…それでも、お前を手離せねぇんだ……ごめんな
…けど…世界で一番…愛してる」
秋羅さんの辛そうな表情とともに語られた深い愛情が嬉しくて、腕を伸ばし秋羅さんに抱きついた。
「私も、秋羅さんのこと…世界でいちばん…愛してます。 だから…私のこと離さないで下さいね?」
「ああ…嫌だって言っても、離さない。
……いっそのこと離れられないように、
子供作って電撃入籍狙うかな?
そうすりゃ…ウヨウヨいる狼達も諦めるだろうし?」
「えぇっ!?」
「ハハ…冗談だよ、今のところはな?
それより…一ヶ月ぶりなんだから
……みのりの甘い体、たっぷり味あわせて?」
−−−−そして、私達は、夜が白み始めるまでお互いの愛を確かめあったのだった。
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