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trick or treat 〜イタズラな魔女〜(2/4)


そのままスタスタ歩き冬馬さんと二人で私の控え室に入ると冬馬さんはドアの鍵をしめギュウッと私を抱き締めてきた。


「と、冬馬さん!?」


「は〜…もう!!

…なんでそんな可愛いカッコして控え室まで来んの!」


「えっ?…その…とても可愛い衣装だったので…
すっかり気に入っちゃって、モモちゃんから冬馬さん達が来てるって聞いたので、それで…」



「……メールで呼んでくれたら良かったのに…そーすりゃアイツらにこんなに可愛いみのりちゃん見せずにすんだのに……」


「え?…もしかしてヤキモチ…ですか?」


「そ〜だよ!他に何焼くの!…全く…こんなに可愛いのに勿体ねーな
…俺が見る分が減っちゃうよ」


そう言って頬を擦り寄せてくる冬馬さんが何だか可愛くて思わずクスクスと笑いながら


「減らないですよ」と答えると


ゆっくりと冬馬さんの頬がが離れ今度はじっと覗き込んできた。


「さてと、『Trick or treat』……お菓子をくれなきゃイタズラするぞ!

……だったよな?」


クスクスという笑い声とともに近づいてくるイタズラっぽい瞳はどこか危険な熱を含んでいる…。


(コレは…ちょっとマズいかも?)


と後退るとすぐにトンと背中がドアにぶつかった。


ドアに腕を付けた冬馬さんに覆い被さられるようにドアとの間に閉じ込められる。
「…みのりちゃんになら…いくらでもイタズラされてもいいよ?」


ジーッという音ともに、冬馬さんの衣装である紺のベストのチャックが下ろされ逞しい胸板が露になる。


「と、と、冬馬さんっ!?」

「クスクス…それとも、お菓子の方がいいかな?…キスで俺から奪ってみな?」


ポケットから取り出した包みを開きポイッとアメを口に放り込んだ


「えっと…あ、あの…冬馬さん時間は?」


チラリと視線だけで壁の時計を確認し再び私に注がれる視線。


「へーき…アメの2つや3つ食べ終わる位の時間はあるよ…ほら…いつまで焦らすの?…」


(う…ここはやっぱり、短期決戦だよね!)


甘い声音と甘いアメの香りに急かされて、


同じ恥ずかしさなら、少しでも早く冬馬さんからアメを奪いとろう!と



意を決して冬馬さんの首に腕を回しそっと目を閉じて唇を重ねペロッと冬馬さんの唇を舐めゆっくりと舌を浸入させてアメを奪おうとするものの……。



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