trick or treat 〜JADE+〜(5/13)
ゆっくりとドアを開くと、お城の中は薄暗く壁のあちこちに燭台があり蝋燭が燃えていた。
(うわぁ…さすが本物だけあってすごく雰囲気があるお城…)
エントランスから続く赤い絨毯の上をゆっくりと歩く
『そのまま奥のドアを開けて入って』
神堂さんの指示に従い突き当たりにあったドアを開けて真っ暗な部屋にこわごわと足を踏み入れた。
(え?合ってるよね?こんな暗い中に皆さんいるの?)
そう思っているといきなり部屋が明るくなった。
吹き抜けの上の方からステンドグラスを通してカラフルな光が射し込み床に模様を彩っている。
部屋の奥には一段高くなった玉座。
玉座には、ひらひらと上からはバラの花びらが振り、床には降り積もった真っ赤な花びら。
−−−そして玉座には、バラの花に負けない鮮やかな赤い髪の神堂さんが…吸血鬼の衣装を纏い気だるげに足を組んで座っていた。
(…うわぁ…///神堂さんハマリすぎですっ)
チラリと視線を動かせば、同じ衣装を纏った夏輝さんが神堂さんの隣に立ち、
冬馬さんがソファの肘掛けに凭れるように寝そべり、秋羅さんが壁に凭れ立ち
妖艶な笑みを浮かべてこちらを見ていた。
ハマリすぎるほどにハマった美しい光景に思わず立ち止まり見入ってしまう
(うわぁ…皆さん凄く格好いいなぁ〜似合いすぎだよ…って撮影中!)
撮影中であることを思いだし歩きだそうとすると イヤホンから声が聞こえてきた
『そのままそこにいて』
指示の通りそのままの位置にいると、JADEの皆さんがゆっくりと動き、近づいてきた。
ばさりと翻されたマントがゆっくりと空を舞った。
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