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夜食の効果

「懐かしいよな」
「え?」

突然そう言われ、立向居は隣の綱海を見た。
もう時間も遅く、他には誰も居ないグラウンド。
皆は、後ろの宿舎で眠りに就いている時間だ。

「あの時もさ、こうして二人で空、見上げただろ」

それは、ほんの三ヶ月ほど前の、共に旅をしていたときのことを指していた。

「そうですね」

今見ているのは、あの時とは違う異国の空。
それでも、同じように星達が輝いている。
と、ぐぅ、と突然大きな音が響いた。

「…悪ぃ」
「ぷっ」

それが綱海の腹の音と判り、くすくすと立向居が笑みを零す。
綱海はきまりが悪そうに頭を掻いた。

「あー…腹減ったんだよ。ラーメンでも食いてぇな…」
「ダメですよ、こんな時間に」
「あれ食ったら色々回復するんだぞ?」
「分かりますけどダメですよ、こんな時間に食べたら寝られなくなりますよ?」
「お前も付き合ってくれたらいいだけだろ?」

その顔が、立向居が否定しつつも最終的には同意するであろうことを見抜いているように見えて、ただ返事をするのが悔しかった立向居は膨れっ面でこう言った。

「綱海さんが作ってくださいね?」

彼は勿論、笑顔で応えた。




         了



「星」「ラーメン」「お願い(確か…)」の3つを使えという、ついったお題より。




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