かたん、

と音がした。



私はそのを聞きつけて顔を綻ばせる。




玄関のほうにかけていけば、硝煙の匂いを纏った彼。




「お帰りなさい!リボーン」



匂いが移るのもかまわず彼に抱きつくと、彼の大きな手が私の頭を撫でて。



「ただいま、亜依
こんな時間まで起きてたのか」


彼が腕時計を見ればもう夜中の12時はこえている。


彼のいつもより、少し困惑した声。
毎日聞いてないとわからないくらいの、微妙な違い。


わかるようになるまで、だいぶかかったなぁ…

今までの思い出を思い出して自然と笑みがこぼれた。




「だって今日は特別な日だよ?」


「特別な日…?」



リボーンは怪訝な顔をする。

これもほんとに微妙な違いだけど。



「覚えてないの?
…今日、リボーンの誕生日でしょ?」




…………。




「…あぁ、そうだったな」


「そうだったな、て…
お祝いしよ?」



リボーンの手をゆるく引いてリビングへ。



「…これは?」



机の上にあるものを見て、リボーンが目を見開く。



「スポンジとか、生クリームとか、ケーキ作る材料だよ
今年はリボーンと一緒に作ろうと思って」


いつもは私が作ったのを二人で食べるだけだったから。





生クリームはビターチョコレート味。

リボーンは甘いの苦手だからね。











リボーンとのケーキ作り。

だいぶかかるかな、と思ってたけど。


「ね、リボーン
ここにクリーム絞って」

「あぁ」

「わぁ、以外に上手」

「俺様だからな
亜依よりうまいぞ」

「うるさいな
クリーム絞りだけじゃん
スポンジは私がつくったもん」

「はいはい
てか亜依、クリームついてんぞ」



リボーンが自分の鼻の横を指差す。



「え?うそっ!?」



とっさにその場所を触っても何もなくて。




「?」


「うそ」



リボーンが笑いながら私にクリームをつけた。

…鼻の頭に。



「え?
リボーン、何し…」



気がつけばリボーンの顔がすぐ近くにあった。
びっくりして下がろうとしても頭を後ろから捕まえらて、そのまま鼻を舐められた。



「リボっ、鼻…なっ」


心臓うるさくて、うまく口がまわらない。


「甘い」


「〜っ、甘いじゃない!」


「甘い甘い…もう一回」


「やだ、つけないで!」


「やだ」


「やだじゃない!」













ケーキ


俺は亜依がケーキでいいぞ

私がいやだ!


20111013




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初リボーン夢

リボーンの口調がわからない





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