「お母さん、 お風呂あがったよ」 「はーい」 まだ水が滴る髪の毛を拭きながら階段を上って自分の部屋へ。 時間を見れば9時過ぎ頃。 「はぁー」 1日の疲れを出すように深いため息をつくとベッドに寝ころんだ。 (…ツナ、何してるかな) ふいに帰り道、家の前別れる時のツナを思い出した。 まだ微かに残る唇の柔らかい感触と、耳まで赤くなっていたツナの横顔。 思い出すだけでも顔に熱が集まる。 顔の熱を冷ましていた時、机の上でケータイが鳴った。 「メールだ」 それはちょうどツナからで。 『今、空見て』 ただそれだけ。 首を傾げながらも窓を開け、身を乗り出して空を見ると… 「う、わぁっ…」 数え切れないほどの流れ星。 キラキラと現れては消えるそれは一つ一つがとても輝いていた。 『流れ星すごいね!! なんだろう?』 感動の勢いのままガーっとメールを打って送信。 2分も経たないうちに、 『すごいよね! 流星群だって』 「流星群かぁ…」 『そういえば 流れ星って流れきる前に 願い事3回言えたら 叶えてくれるって言うよね!?』 『そうだね』 帰ってきたメールを見ると、すぐに空を見上げ心の中で唱えた。 君のとなりで (ずっと一緒に) (何願い事した?) (教えなーい) (えぇっ!?) 今日と明日、流星群がくるそうですよ でも月明かりが明るくて見えにくいかも、て ちゃんと見えるといいけど… 20110812 更新 |