あたしが辛いとき、 「頑張れ」と頭を撫でてくれたのも、 「頑張らなくていいよ」と抱きしめてくれたのも、 あなたでした。 目の前で広がる、 この光景。 みんなが一つの棺を真ん中に、泣いている。 そのなかで、 あたしだけ一人世界に取り残されたかのように 呆然としていた。 信じられない 信じたくない 信じられるわけがない ツナが死んでしまうなんて。 だってまだ残ってる。 昨日の、ツナの体温が。 「頑張らなくていいよ」って、 「大丈夫だよ」って、 抱きしめてくれた。 頑張ってたのは、 大丈夫じゃなかったのは、 ツナのほうだったのに。 あたしはツナの、何を見ていたんだろう。 あのときツナと同じように 頑張らなくていいよ、て 抱きしめてたら 何か変わってたのかな もし、あのときに戻れるとして それでも私は、 同じ過ちを起こすのだろう あの人の瞳の奥にある光を信じて |