輪ゴム





「ツナ〜
絡まったからとってー」









食堂で紅茶を飲んでるとき、茶色い髪の毛を気にしながら入ってきた花梨はストンと俺の隣に座った。





「何、どうしたの?」


「絡まってとれないの」





花梨の髪の毛をよく見ればそれを束ねているのは輪ゴムで。




「なんで輪ゴムで結んでんの
絡まるってわかってるじゃん」


「だってゴムがなかったんだもん!
いいからとってー」



「はいはい」






輪ゴムは花梨の綺麗な髪の毛と複雑に絡まっていて、なかなかとれそうにない。






「あ、武だ」


「花梨、何してんのな?」


「髪が絡まったからツナにとってもらってる」


「はぁ!?
それ10代目じゃなくてもいいだろ
10代目はお忙しいんだぞ」


「もー、獄寺氏
うるさいです」


「なんだとアホ牛!」


「ランボの言うとおりなのな」

「この野郎…」
「もー
隼人はいつまでたってもツナツナ言ってるね
ツナは私のだからー」




目の前で繰り広げられる会話と楽しそうに笑う花梨。



…最近おかしいんだ。


花梨が俺以外の男に、…たとえ仲間でも、笑顔を見せていることが、

話をしていることが、

一緒にいることが、


無性にイライラする。





「ツナ、まだ〜?」


「…うん、まだ」




この輪ゴムのように、花梨を縛り付けれたらいいのに

どこかに閉じ込められたらいいのに

その瞳に、俺だけを映せばいいのに




…俺は最近、おかしいんだ。






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ヤンデレ?

ヤミツナになってるかな?



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