独壇場





私の彼氏は…




マフィアでした!















今、綱吉はたくさんの人を前に、話をしている。

隣には獄寺、後ろには他の守護者と呼ばれる人たち。










私は今、綱吉がマフィアのボスになったお祝いパーティーにきていた。














私が、綱吉がマフィアのボスだと知ったのは3日前。


「俺、もうすぐ、イタリアに行くことになった」


いきなりのことで、何も言えない私にまた続ける。


「…俺、マフィアのボスになるんだ」




「…うそだ!」

「こんな嘘つかないよ」

「…じゃあ確かめについてく」

「や、危ないから!」

「大丈夫」

「大丈夫じゃ「大丈夫

「…わかったよ」






という訳で、この状況に至るのですが、

マフィアのボスというのは本当だった。


…なんか綱吉が知らない人みたい






いつもの、二人でいるときの柔らかい笑顔はなくて、
あるのは真面目な出来る男の顔。



綱吉がボスのマフィアはマフィアの頂点らしいし…。


…綱吉が遠いよ





そんなことを考えながらぼんやりと綱吉のイタリア語の挨拶を聞いていたら、



「花梨!」


「はい!?」



マイクごしに名前を呼ばれた。


びっくりしすぎて元気な返事をしてしまい顔が熱くなる。




「ちょっと来て」


会場の視線は私に集まって。



恐る恐る綱吉に近づいていく。



「どうしたの…わっ!?」



不意に引かれる腕と、次の瞬間には目の前にある綱吉の顔。



…なんでキス!?





ゆっくり離れる綱吉の顔はいつもの笑顔で、

そっと手を握られると綱吉が前を向く。




「─────────」



イタリア語で話してるから何を言ってるのかわからない。



でも獄寺と山本が目で、大丈夫だ、と言ってるから



ま、いっか。












独壇場


あのとき、なんて言ってたの?

…教えない




(彼女は俺の大切な人です
手を出したら…
どうなるか分かってますよね?)

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -