銀弧
ある日それは
上から落ちてきた。
…いやホントに空から、
俺の上に。
「…で、連れてきた、と」
「うん
…ほっとけなかったし」
苦笑する俺を見て、溜め息をつくリボーンと、唖然とする守護者たち。
それもそのはず、今俺の腕の中には、すっぽりと収まるくらいの…
銀弧、かな?
狐といっても、頭に耳、お尻に尻尾がある以外は、人間の子供と変わらない。
髪は輝く銀色だけど。
…目も銀だったりするのかな
ずっと眠っているからまだわからない。
「だっていきなり俺の上に落ちてきたんだ
…せめて親がわかるまで」
「…好きにしろ」
今日のリボーンは諦めが早かった。
「うん」
寝顔を見れば、すやすや眠る普通の女の子にしか見えない。
でも、小さく丸まった姿を見ると何かに怯えているようで。
「…俺が守ってあげるよ」
銀弧
眠っている姿しか見てないのに、なんだか可愛くてはしょうがないなかった。