「じゃあ美海、
今日これからどうしたい?
俺、今日は暇だからつき合えるよ」




一通り質問が終わり、沢田さんは椅子から立ち上がって背伸びしながら言った。



"とくにはないです
もう夕方ですし…"


「んー、そうだね
あ、ここ美海の部屋だから遠慮なく使っていいよ」


"ありがとうございます"



改めて部屋を見渡せば、なんだか品のある家具たち。

白を基調とした家具で、たまにピンクが混ざる、シンプルだけど可愛らしい部屋だった。


…いつ準備したんだろう?



そこでふと、着ていた服が変わっていることに気がついた。

倒れる前までは露出の高い、服とは言えないようなのを来ていたのに、今ではゆったりとしたシャツにスウェットみたいなパンツ姿。



"あの、誰が着がえを…?"



沢田さんは寝ている女性に手を出したりしなさそうだから別の人だとおもうけど、知らない男性に着替えさせられるくらいなら沢田さんのほうがいい。



「あ、気になるよね
えと、クローム、ていう女の人だから大丈夫だよ
服もクロームの」



クローム、さん…
どんな人だろう?



"私、クロームさんに会ってみたいです
クロームさんの都合が良ければですけど…"


「たぶん大丈夫だと思う
呼んでくるね
あ、あと、敬語じゃなくていいよ
書くの大変だろ?」


"はい…あ、うん
ありがとう!"




そして沢田さんは微笑むと、出て行った。











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