「はぁ…」
俺はもう何度目かわからない、深い溜め息をつく。
前を見やれば次々紹介され、オークション形式で買われていく人たち。
みんな手首に手錠をかけられて逃げられないようにしてある。
(…リボーンのやつ
何が「こういうのは見とくだけでも為になる」だ!)
強制的に来させられた俺は買う気も見る気もなく、ボンヤリしていた。
始まってから2時間ぐらいたっただろうか、
ワァッ!
ふいに歓声があがった。
驚いてステージの方を見ると、息が止まるかと思うほど綺麗な
人魚がいた。
…いや、
髪が銀色だが、
目の色が碧いが、
肩まで水に浸かってるが、
服とは呼べないような布の少ない服を着ているが、
神秘的な雰囲気をだしているが、
よく見ると、人間だった。
人魚かと思った
間違えるほど、綺麗だった