銀色の髪を翻して、走っていく後ろ姿。



「…っ、
クロームは美海を追って!」


「うんっ」


「俺も行くのな」

「私も」

「俺たちも」



みんなクロームの後をついて行くように部屋から出て行った。




「隼人」


「…はい」


「美海は大丈夫
俺の超直感も何も言わないし」

「…」


「隼人」


「…すいませんでした」



俺の前で頭を下げる隼人。


俺はほっとしてその後、苦笑いする。



「それは俺に言う言葉じゃないだろ」


「…探してきます」



頭を上げないままそう言い、みんなが出て行った扉へ向かっていく。



隼人の銀髪が前へ進む度、揺れていた。



──美海と同じ銀。




…あれ?


さっきの美海の書いた紙を見る。



"この目と髪の色、顔のせいで…"



隼人だってほとんど同じようなものだ。

目の色が違うだけで、紙は銀色、顔は美形。


隼人が自分の過去を思い出してさっきのような行動をしたのはわかる。

隼人だって昔、ボンゴレに入るまではいろんなことをしてきたのだから。


でも、売られたりはされてなかったはずた。

てことは、目や髪、顔がどれだけ綺麗でも、何か他のは違う、秀でた物がないと…。

何だろう…?



ま、いっか。


とりあえず今は美海探しだ。




そこまで考えると、俺も扉から出た。







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