正体





今日は、めずらしく綱吉と菜乃佳、リボーンで車に乗り、移動していた。


車は9代目の住んでいる屋敷へと向かっている。


なかなか外に出れない菜乃佳はシートに膝ついて窓から広がる風景を見ながらはしゃいでいて。


「菜乃佳、少しは落ち着け
まだボンゴレの敷地内だぞ」


そんな菜乃佳の様子を見て、リボーンが声をかけた。


「わかってるよぉ」


くるん、と向きを直し、綱吉の隣に座りなおす。


「そんな毎日見てる庭を見て喜ぶほどお子様じゃないもん」


いや、はしゃいでただろーが。
というのはめんどくさいから心にしまっておく。




「今日はおじーちゃんの所に行って何するの?」


不意に、菜乃佳が綱吉に聞いた。


今日、朝起きると綱吉に何も言われずに連れ出されたからだ。


「9代目からたまには菜乃佳と一緒に顔を見せに来いって、手紙が来て」

「そーいえば、会うの半年ぶりくらいかな?」

「そだね」


のほほんと会話する2人に、

「お前らどんだけ屋敷に籠もってるんだよ」

リボーンが突っ込んでいる最中、車がすごい衝撃をおこして前に傾いた。


「わぁっ!?」


その反動で簡単に投げ飛ばされそうになる菜乃佳を綱吉は受け止め、


「どうした!」


カーテンで仕切られていて見えない運転席のほうへ。


「すみません、車の前にいきなり人が飛び出してきたので…」

車の前には、黒いローブを着た3人の人物。


「こんにちは、ボンゴレ」


真ん中の人物が口を開く。

どうやら襲撃にあったらしい。





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