待ってるから。





「菜乃佳さん、菜乃佳さんっ、
起きて下さいっ!」


…ランボ?


「…な、に?」


乱暴に揺さぶられて、薄く目を開けた。

ランボの頭から漏れる光が眩しくて、チカチカする目をこすろうとして腫れぼったくなってるのに気づく。


…あのあと、泣き疲れて寝ちゃったんだ


玄関にいたはずなのにツナのベッドの上にいるってことは、誰かが運んでくれたんだろう。



「ランボ、今何時?」

「…」


「…ランボ?」



起こしにきたときの勢いがないランボに、泣いて少し薄れた不安がまた出てきた。



「…ツナ?」



呟けば、ランボの肩が大きく跳ねて。

不安がはじけたような気がした。



「ランボ、
ツナはどこ!?」



ランボの肩を掴んで問い詰める。



「…」



ランボは、金魚のようにパクパクと口を開いては閉じてを何回か繰り返した後、静かに菜乃佳の手を引いて歩き出す。


後ろからじゃランボの顔は見えなくて、よくわからないけど泣いているように思えた。






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