引っ越し前日





「じゃあ、スクアーロ
イタリアをよろしくね」

「お゙う」

「ししっ
そのうちヴァリアーがボンゴレを乗っ取るかもな」


目が隠れるほどの長い前髪をした男――ベルがニヤリと笑う。


「そんなことさせないよ」


俺は苦笑いしながらやんわりと言い返した。


「…ところでサンザスは?」

「寝てるぞぉっ」

「そっか…」

「ボスに何か用?」

「そういう訳じゃないけど…
じゃよろしくね」


そう別れを告げて、俺はヴァリアー邸から帰った。








明日はとうとうアジトへ引っ越しの日。

まだ7割ぐらいしか完成してないが、もう十分暮らせる。


今日ヴァリアーにいったのは、もう一度本邸の留守番を頼む為だったのだ。



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