決心





リボーンの死から1週間後の夜。


その間、本部は狙われなかったが各地に広がっている支部が襲撃にあっていた。

…俺たちの家族や、親しい人たちにも。


結局、きちんと弔うことが出来ないままリボーンの死でしなければならないことは終わってしまった。




そして襲撃に合う度に、間一髪で死傷者は出なかった俺たちの家族からとうとう…。












襲撃によって壊され、今修理している廊下で黒髪短髪の見慣れた姿を見かけた。



「…山本」


「ん?なんだツナ」



いつもどうりの山本。

いや、
注意して見ないとわからないくらいの、違い。

…山本のお父さんが亡くなってから、ずっと。



「…なんで責めないんだ
俺は…あの場にいたのに、」



忘れることなんて出来ない、あの光景。

あの優しかったおやじさんの、あの最後の言葉。

"武を、頼んだぞ…"

俺が、もう少し速く着いてれば…。



「ツナを責めるのは、違うだろ
あのときはどうしようもなかったんだ」


「でもっ…誰かを責めることで、少しだけど気持ちが楽になることもある…」



山本が無理して笑ってることなんか、
泣くのを我慢していることなんか、

わかってる。



「…ありがとな、ツナ
でも、誰かを責めるようなことはしたくないんだ」


「でもっ!
…わかった
…俺は、ちゃんと泣くことも、大切だと思うよ」



そう言って山本の肩に軽く手をおくと、自分の部屋へ歩いていったから、




「…ツナは優しすぎるからなぁ
頑張って堪えてたのに、もう、無理だ…」




呟いた山本の目が光っていることに、気づかなかった。






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