休息





「あ、もう2時すぎてる」


「…とりあえず今日は終わりますか」


「うん」




急いだところで、失敗したら意味がない。

ゆっくりじっくり考えていく、というのが、いつの間にかできた暗黙のルールだった。





「じゃあ送るよ」


いつもこっそり車を出して、玄関へ送る。



今日もいつも通り、恭弥さんが待つ廊下に出たけど…



「あ」


「ん?」


「…」



いつもとは違うことがあった。

壁に寄りかかって腕を組んでる恭弥さんは、いつも通り。

そこじゃなくて恭弥さんの隣、





…座り込んでいる菜乃佳がいた。