再開





正一との会議は、俺が引っ越しなどをしているうちに正一が作戦を詳しく考えてくれていたからスムーズに進んだ。


「じゃあ、俺が仮死弾で眠っているのは誰も知らないってことだよな…」


詳しく聞けば聞くほど、何も知らないみんなに言えないことがもどかしくなる。

まぁ恭弥さんは、またどこかで聞いているのだろうが。


「そうなるね
とりあえず、最初に入れ替わるのはリボーンだけ
その後、綱吉くん
そして、日をおいてみんなが入れ替わる」


何か質問ある?と目で促してくる正一に、俺は考えて言った。


「…俺が入れ替わったとき、できれば直後に隼人も入れ替えてほしいかな」

「理由聞いてもいいかい?」

「10年前の俺が、一人だけこの時代に来たらパニックになりそうだから」


あのころの俺は、自分ではあまり気づいてなかったけど、隼人に頼ってばかりだった。


「わかった
調整しとくよ」

「あぁ、頼む」

「ほかは何かない?」

「あぁ」

「じゃあ、白蘭さんとの話し合いの時間と場所だけど…
何時がいい?」
少しの間考ているとき、ふとひとりの後ろ姿がよぎった。


「…正一、」

「何だい?」

「…俺が、仮死弾で倒れた後、この計画を知っている人がひとりいたほうがいいと思う」


今俺たちがいるのは日本だし、冗談抜きに俺、火葬されちゃうかも、

と付け足して言ってみた。


「…そうだね
計画が崩れるのはだめだし…
誰にする?」

「恭弥さん」


さっきよぎった後ろ姿。

なんの迷いもなかった。


「わかった
じゃあ今度からその人も混ぜて会議をしよう
綱吉くん説明よろしく」

「あ、大丈夫
たぶん今から参加できるから」

入り口を見れば、もう恭弥さんが壁に背中を預けて立っていた。


「聞いてましたよね、恭弥さん」

「…で?
僕は何をしろと?」


めんどくさそうにため息をつきながらやってきた。


ほんとは嬉しいくせに

そう思ったことは内緒だ。






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