リボーン





「ツナっ」
「10代目!」



みんな、部下たちも、遅れて来た。


でも俺は、リビングの入り口に立って動くことができなかった。





「…ツナ?」



動かない俺の隣を通り、中の光景を見たみんなはリボーンに駆け寄っていく。



「リボーン(さん)っ!」



…もう、だめだ

俺の超直感はそういってる。

無理に延命するのはリボーンさんがきついのを分かっているから、

俺は、ビアンキにメールした。


そしてゆっくり、近づいていく。


菜乃佳たちは俺に気づいて横によけた。














「…リボーン、」


「なん、だ…その、顔は」


言葉と共にヒューヒューとした音が漏れる。


「ボス、が情けない…顔すんな
ダメツナ、が」

「…ダメツナ言うな」


リボーンの腹部辺りに広がる赤が、

見慣れたリボーンのスーツが、

ぼやけていく。


「そん、な調子で…明日から大丈夫、なのかよ」

「…っ、やって、みせるさ
だって俺は、リボーンの生徒だったからね」

「そう、か」


零れ落ちそうなくらいたまった涙は、意地でも流さない。

流したくない。









「リボーン!」


髪が乱れるのも気にせず、ビアンキが走ってきた。


「…ビア、ンキ?」

「俺が呼んだ」



「…そう、か」



ビアンキは涙を流しながら走るも、まだリボーンまでは遠い。

リボーンはビアンキへ手を伸ばして微笑んだあと、俺を見て、みんなを見て、



そのまま、手が力なく地面に落ちた。







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