「よし、おれがお前に恋ってやつを教えてやる!」

「うん」


サンジはおれに淡々と恋というものを教えてくれた。好きな人とは一緒に居たかったり、笑顔を見ると自分が嬉しくなったり、無意識に触ってしまったり、自分以外の人と話しているのを見たりするとモヤモヤしたりするらしい。バッチリおれに当てはまっている。ということは、おれは名前が好きということなのか。


「って感じだ。分かったか、ルフィ」

「あァ…、おれ、名前のこと好きなんだな」


分かったんなら名前ちゃんのとこに行ってやれ。

サンジはそう言って、おれの背中を押した。そっか、ちゃんと名前に言わなきゃいけねェのか。おれは名前を探しに、その場を後にした。

船中を探し回り、やっと名前とゾロを見つけた。ゾロは直ぐさまおれに気が付き名前に、じゃあな、と一言残してどこかへ行った。


「ゾロ……?」

「名前」


名前を呼ぶと、名前はゆっくりとおれを見た。それを見たおれは、どきん、と胸が跳ね上がった。


「おれ…」

「うん」

「自分でもわかんねェけど、名前のことが好きみてェなんだ」


そう言うと、名前は口を開いた。真っ赤な顔して何を言うんだと思えば、私も好きみたい、と言い出した。これって所謂“両想い”ってやつか?


「しししっ、大好きだ!」

「…………っ、わ、私も!!」
















「よかったわね」

「ですね、ナミさん」

「眠ィ…」


▽20110505